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2022年07月28日

映像化されなかった幻のシナリオ?

今回はウルトラマンの小説作品のご紹介です。それは、ノベライズ版ウルトラマンジャイアント作戦です。
この作品は千束北男氏こと飯島敏宏氏著で講談社出版のノベライズです。
この小説は実は元々円谷一監督が「東宝で映画にするから、大急ぎで書いてよ」とウルトラQから脚本に参加していた飯島氏に頼んでいたそうで、前書きによると期限は10日程だったそうです。ただ、脚本に関しては「東宝が面白いといっていた」と言われたきり、映画化の話は沙汰止みになってしまったようです。
つまり、この作品は実現しなかったウルトラマンの映画脚本に手が加えられた小説になっているのです。
あらすじは、ナポレオンと名乗るロボットが科特隊に対して「ジャイアント作戦」なる戦いを始めると宣戦布告をする所から始まります。この「ジャイアント作戦」は人類に対し5種類の敵が襲い来るもので先鋒は今作オリジナルの地底怪獣モルゴから始まり、宣戦布告をしたナポレオン・ボナパルトの名を名乗る旧式ロボット、狂った科学者に造られた殺戮ロボット鋼鉄巨人『G』、再び地球を狙って現れたバルタン星人などの敵が出てきます。科特隊もいつものムラマツ隊やホシノ君やイワモト博士だけでなく、沢山の隊員が登場し話を盛り上げてくれます。
また、本作オリジナルのウルトラマンの必殺技にウルトラソードが登場します。これはアグルやガイアの使うアグルブレード系の光剣を手から発生させる技です。また、何故かこの作品ではウルトラマンの身長が「全長60Mはあるだろうと思われる」と表記されています。また、ベーターカプセルがフラッシュビームと呼称されていたりします。
元が映画用の脚本だっただけありとても読みごたえもある作品です。今は中古でしか手に入ら無いかもしれませんが、皆さんも是非機会があれば読んでみて下さい。

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