今、11月にボストンで行われる心理学の
国際会議の準備でバタバタです。
が、グループのメンバーから質問があったので回答します。
心理学で言うところの「ミラーリング効果」を脳科学の観点から説明するとどうなりますか?
との質問でしたが、私が教わっている准教授も少し頭を抱えたました。
以下、私と彼女の意見を記します。
ミラーリング効果は、他者の行動や感情を模倣する現象で、脳科学的には「鏡ニューロン」と呼ばれる神経細胞に関連しています。鏡ニューロンは、他者の行動や感情を観察することで、自分自身が同様の行動や感情を経験することを可能にするとされています。この神経メカニズムによって、他者とのつながりや共感が生じ、社会的な相互作用が形成されると考えられています。
また、この鏡ニューロンにより、他者の行動や感情を自分のものとして体験することが可能となります。この過程で、他者の感情や経験を自分自身のものとして共感し、シンパシーが芽生えると考えられています。ミラーリングによる行動や感情の模倣が、他者との共感や連帯感を生み出す神経メカニズムとして機能していると言えます。