2017年06月14日
大学は出たけれど
大学4年になると、私の周りは皆、就職活動に専念していました。
私は、というと・・・将来の方向性は全く決まっておらず、
教職課程も途中で止めてしまい、相変わらず音楽に専念する毎日・・・
夏が過ぎ、冬が過ぎ、いよいよ卒業が間近に迫ってきても、
就職どころか、自分が一体何をしていいのかさえ見えませんでした。
そんなある日のこと、新宿の紀伊国屋書店で一冊の本を見つけました。
それは、専門学校案内の書籍。
その本をパラパラとめくると・・・「どんな荒波が来ても大丈夫な仕事」
と、いう文章に目が留まりました。
その仕事とは、「歯科技工士」でした。
「歯科技工士」という仕事・・・一体どんな仕事なのか?
当時の私には耳馴染みの無い仕事でした。
しかし、何となく興味が湧いたので、その本を買うことにしました。
自宅に帰ってからその本をじっくり読むと、
「歯科技工士」は歯医者の下請けのような仕事で、
「就職率100パーセント」「稼げる」「個人で開業できる」ということが分かりました。
自分の中で、「将来の仕事はこれしか無い!!」と思いました。
特に、医療関係の仕事なのに、「個人で開業できる」という部分に惹かれました。
「個人で開業できる」=「自由な時間ができる」=「好きな音楽活動が続けられる」。
それだけ、音楽にのめり込んでいたのです。
将来の仕事自体が如何の斯うのというよりも・・
自分にとっては、音楽を続けていくということの方が重要でした。
ただ、「歯科技工士」になるためには、
専門学校に2年(夜間だと3年)通ってから、国家試験に合格しなければなりません。
そしてまずは、「歯科技工士学校」に入るために、
試験に合格しなければなりません。
専門学校の費用もかかります。
自分だけの力では、当然そんなお金はありません。
恐る恐る父親に相談したところ、「学校の費用は出すが、
生活の費用は自分で何とかしろ」という約束で、何とかOKが出ました。
ところが、事すでに遅し・・・
すでに「歯科技工士学校」試験の願書受付は終わっていました。
大学は出たけれど・・・来年まで、専門学校の試験すらも受けられません。
そして、アルバイト生活をしながら、受験勉強をするという一年間の日々が始まります。
技工士学校の試験自体は簡単なものでしたが、
それでも100パーセント合格するという保証は
どこにもありません。
当時、この仕事は人気がありましたので、技工士学校の倍率は
結構高かったです。
受験勉強といっても、NHKの通信高校講座を聞いたり、
大学受験の時に使った参考書を勉強しなおしたりしていただけなので、
この一年間というのは、大学の延長のような感じでした。
大学のサークルのBig Bandの方にも顔を出したり、
コンサートなどにもOBとして参加していました。
この頃から、大学のOB仲間とjazz ComboのBandを組んで、
毎週の練習を始めます(単なるリハーサルバンドでしたが・・・)。
広告
ブログランキング参加中
ポチッとクリック☟して頂けたら嬉しいですm(__)m
トランペットランキング
にほんブログ村
タグ:東京の思い出
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6371796
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック