2023年09月04日
ちょっとだけMリーグ#210
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は滝沢 和典プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/jdHtLuQ1eaQ?si=g5WYwDO_F9KouaUS
2022年1月28日 第1試合
南1局
東家 多井 隆晴 16800
南家 二階堂 亜樹 15900
西家 近藤 誠一 31300
北家 滝沢 和典 36000
(敬称略)
トップ目・滝沢さんと二着目・近藤さんがトップ争い中、三着目・多井さんとラス目・亜樹さんが三着争い中です。
トップ目とラス目の差が約20000点でラス目の満貫ツモ2回でほぼ並びます。
最初に親・多井さんの手は
ドラ多井手牌
赤もドラもないメンツ手2シャンテン。
それなりに早そうですが他家に赤やドラがある可能性が高いので様子見しながら進めたい。(ここで満貫放銃するとほぼラスが決まってしまう)
ツモ打
次に南家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
ドラトイツ+トイツの鳴きやすい6シャンテン。
両方ポンできれば満貫ですが、他ブロックが確定していないので場に切られた牌も見ながらくっつきやすいもの、メンツになりやすいものを探しながら進めます。
ツモ打
続いて西家・近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
ドラが浮いているペンチャン2つ残りの3シャンテン。
ペンチャン部分が埋まりにくいので先制テンパイ以外はあまり攻める手に見えません。(追いかけリーチされた時が弱くなる)
ツモ打
最後に北家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
こちらも赤もドラもないメンツ手4シャンテン。
今はリーチ1300点の手ですが赤を引いてツモれば1000−2000、赤2で満貫。
ツモ打
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
これで123三色同順含みの2シャンテン。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
の3トイツ、4トイツになればトイトイやチートイツもありそう。
更に同巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
2トイツの3シャンテン。
4巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
123三色の見える手でしたが引きピンフや234三色変化も見られる形に。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
配牌から一気に進んで2シャンテン。
また同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
近藤さんは一気通貫にしてもホンイツにしてもが必要な3シャンテン。
更に同巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
赤1の2シャンテン。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ピンフ2シャンテン。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
が必要な2シャンテン。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
受け入れの1シャンテン。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
234三色含みのピンフ受け入れの1シャンテン。
多井さんが切ったを亜樹さんがチーして打1シャンテン。
チードラ亜樹手牌
どこを鳴いても引いてもテンパイします。
次巡、多井さんはツモ切り、またこれを亜樹さんがチーしてテンパイ。
チーチードラ亜樹手牌
待ちですがしか役が付かないのででしかアガれません。
待ちは山に2枚。
次巡、滝沢さんはアンカンできるをツモ切り。
これは亜樹さんや親に余計なカンドラや裏ドラを乗せたくない為のカンせずだと思われます。
これで多井さんの欲しいは山に1枚しかありません。
ここで解説の渋川さんは「マンズど真ん中のが通った(亜樹さんツモ切り)ということはマンズリャンメンの可能性がちょっと減ったんでが出づらくなっちゃったんですよね更に。」と仰っています。
を亜樹さんがツモ切っているのでリャンメン待ちは、と、くらい。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
・赤の待ちダマテン。
亜樹さんの捨牌にがあり現物待ち。
待ちは共に2枚ずつの計4枚。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
ツモ打のスライド。
次巡、多井さんはツモ打の役牌バックなら本命の引き現物切り。
亜樹さんのアガリ牌は山に1枚。
同巡、亜樹さんツモ切りで、も否定されました。
また同巡、滝沢さんは3枚見えワンチャンスツモ切ってアガる気満々。
次巡、近藤さんは引き滝沢さんのアガリ牌はあと3枚。
次巡、亜樹さんは
ツモツモ切りチーチードラ亜樹手牌
亜樹さんは2秒足らずの間ですが躊躇いが見られます。
一瞬、切るモーションをしてピタッと止まった後切る。(動画5:59〜6:03)
同巡、これを見て滝沢さんはツモ切りリーチ!
滝沢さんは亜樹さんがドラをツモ切ったのでドラで放銃がなくなったのと、亜樹さんが役牌バックでアガれない方をツモったと確信した様子。
これで厳しくなったのは亜樹さん。
切りフリテンでロンできなくなり、4枚目のをツモった時しかアガれません。
次巡、近藤さんが最後のを引き、亜樹さんのアガリはほぼ0。
同巡、滝沢さんは
リーチツモドラ裏ドラ滝沢手牌
リーチ・一発・ツモ・・赤の満貫、2000−4000。
このアガリで
多井 12800
亜樹 13900
近藤 29300
滝沢 44000
二着目を跳満ツモ差に引き離します。
時を戻して(ぺこぱじゃないよ)、亜樹さんテンパイの場面を見て見ましょう。(動画2:52頃)
多井捨牌
亜樹捨牌
近藤捨牌
滝沢捨牌
チーチードラ亜樹手牌
後でを亜樹さんがツモ切っているのでリャンメン待ちは、と、くらい。
亜樹さんはを切っているので形はありません。
また場に4枚切れで残り4枚の形に受けるのも考えにくい。
となると鳴きからタンヤオやチャンタ、純チャンも否定されているので残るは役牌バックか役牌アンコくらい。
場にションパイなのはで、滝沢さんにがありは南家・亜樹さんにオタ風なので役が付かない、よって亜樹さんはバック(後付け)だろう、と推測できます。
オーラス、滝沢さんは4000オールツモ、一本場は二人テンパイ、二本場は近藤→多井8600+2000横移動で大きめのトップ。
滝沢 +79.1
多井 + 5.1
近藤 −28.4
亜樹 −55.8
今回のまとめ
・役の見えない鳴きは役牌バック(後付け)か役牌暗刻
亜樹捨牌
チーチードラ亜樹手牌
亜樹さんはタンヤオでもチャンタでも純チャンでもない鳴き。
場にションパイの字牌はの三種。
ドラ滝沢手牌
滝沢さんに暗刻では南家・亜樹さんにオタ風なので亜樹さんはをトイツ以上で持っている可能性が高い。
・迷いの見える打牌に異変あり
ツモツモ切りチーチードラ亜樹手牌
ほんの2秒しない間に一瞬、切るモーションをしてピタッと止まった後切る。(動画5:59〜6:03)
役牌バックと思われる亜樹さんが躊躇うのはアガれない方をツモったから?
それを見た滝沢さんは即リーチ!
ドラ滝沢手牌
次巡一発ツモ。
リーチ一発ツモドラ裏ドラ滝沢手牌
リーチ・一発・ツモ・・赤の満貫、2000−4000。
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