2023年01月13日
ちょっとだけMリーグ#97
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は多井 隆晴プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/T8P-zkauxEE
2022年12月1日 第2試合
東2局
東家 二階堂 瑠美 24000
南家 多井 隆晴 30000
西家 鈴木 優 24000
北家 岡田 紗佳 22000
(敬称略)
まだ東場なので点差は意識しなくて構いません。
ざっくりとトップ目と○○点差あるな、程度で十分です。
ラス目とトップ目の点差は子・満貫分の1アガリで届きます。
※動画の都合上、1巡目・南家から見ていきます。
最初に南家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
この手は4トイツでチートイツ2シャンテンですが、ここからメンツを作ろうとしてもと2メンツ候補しかありません。
4メンツ作るには遠いのでチートイツの方が早そうです。(4メンツにはここにメンツになる最低6枚引く必要があるから)
ツモ打
次に西家・優さんの手は
ドラ優手牌
赤もドラも無い手でリーチ・でも2600止まりであまり高い手にならなそうです。
これをメンツ手と見るなら5シャンテンと他家よりテンパイスピードは遅く、あまり攻める手に見えません。
ツモ打
続いて北家・岡田さんの手は
ドラ岡田手牌
赤1枚のメンツ手4シャンテン。
ペンチャン2つ+リャンメン2つと愚形受け入れが目立つ、テンパイスピードで遅れそうな手です。
こちらも西家・優さんのようにリーチ・赤2600点くらいになりそうです。
ペンチャン受け入れ2つあるのでピンフは厳しい、やからタンヤオにもならなそうで役なしリーチになるのが精一杯といった所。
ツモ打
次巡、親の瑠美さんの手は
ドラ瑠美手牌
トイツがあり・赤・ドラで5800、リーチ・赤・ドラで7700と打点は十分。
ただ形的にリャンカン、ペンチャン、カンチャンの愚形3つがあるのでテンパイスピードで遅れやすく、他家リーチを受ける可能性が高い状況です。
ツモ打
同巡、優さんは
ドラ優手牌
3トイツの4シャンテン。
2巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
5トイツになりチートイツ1シャンテン、ここから打。
素直に1シャンテンに取りました。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
ペンチャンが埋まり、3シャンテン。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌。
多井さんの目から2枚見え、3枚見えでは山にありそうに見え、待ちとしてもタンキは良さそうです。
情報の少ないピンズよりはマンズの方が良さそうです。
ここは打。
次巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
ペンチャンが埋まり、123三色同順もある2シャンテン。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
岡田さんの捨牌に、瑠美さんの捨牌にがあり、を使っている人は優さん以外はいなさそうです。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
2シャンテン。
次巡、多井さんは
打ドラ多井手牌
2人が使っていない可能性が高いタンキなら出アガリできると見たようです。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
次にツモでテンパイする1シャンテン。
次巡、多井さんはツモでタンキを選択していればツモアガリです。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
待ち、高目で三暗刻が付くリーチ・・赤、6400~12000の手でリーチ!
待ちは山に1枚、は3枚の合わせて1+3=4枚。
優捨牌
もしリーチがリャンメン待ちだとすると、、を否定していて、も否定しています。
1枚も切られていないソーズ待ちが一番怪しいですが、や、カンなども注意です。(から打リーチ)
リーチの一発目、多井さんは
打ドラ多井手牌
ドラを引き、打で回って1シャンテン戻し。
ここで河野直也プロが
「リーチが入ってなかったら切ってリーチとか切ってヤミテンとかあったと思うんですけど、
このトップ目に立ってリーチになってからは切りか切りかどっちかな?ってちょっと見たかったんですよね。
(中略)多井さんなら『こういうのをヤミテンにしたのもこういう事もあるからだよ』っていうのを教えてくれているような・・・」
と解説されています。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
が浮いている1シャンテン。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ソーズよりは切りやすい打、チートイツ・ドラ2、タンキ待ちテンパイ。
待ちは山に2枚。
次巡、多井さんはツモ切りヤミテン続行。
その次巡もツモ切り、また次巡もリーチ現物のスジ手出しで押しています。
次巡、多井さんは
ツモドラ多井手牌
ツモ・チートイツ・ドラ2、2000−4000。(+1000)
優さんの当たり牌を使い切っての満貫ツモアガリです。
リーチの一発目、もし多井さんが切りせず切りヤミテンドラタンキなら、で放銃する世界線もありました。
もし私の手順なら、
ツモドラ例1
このタンキをダマツモ、800−1600と満貫すらアガれていません。
試合後のインタビューで多井さんは
「(でオリてなければ優さんへ放銃だったが)Beautiful!それだとBeautiful!(美しい)かなりBeautiful!かなり美しい。
(カメラが笑う岡田さんを抜く)そうだったんですか、まあ危ないとは思ってましたけど。」
多井さんならかなり当たり牌だろうと推察の上でを切ったと思われます。
↓この局の本人による牌譜検討はこちら。
多井プロの牌譜検証『ザ・パーフェクトセブンペアーズ』(チートイツ)
https://youtu.be/JLA2ofjj2QY?t=1245
多井さんのこの局の捨牌が
多井捨牌
は通常の捨牌と変わりませんが、と真ん中(5)に近い牌ばかり切られています。
はくっつきを見るにも良い牌で、タンヤオでもピンフでも必要牌です。
ということは通常のメンツ手ではない、トイツ手などの変則手(チートイツ、トイトイ、チャンタ等)だと推測できます。
チートイツの待ちは必ずタンキ待ちになり、その枚数も最大で3枚と、リャンメン待ちよりも枚数で下回るケースが多くなります。
つまりリャンメン待ち相手のめくり合い(リーチ合戦)になると五分の勝負とは言えず、リャンメン5枚対タンキ2枚、リャンメン4枚対タンキ1枚など枚数的に不利な勝負になりがちです。
特にチートイツドラタンキ待ちでは他家にドラを押さえられて流局のケースが増えます。
今回の多井さんのケースではドラが重なり6400以上が確定したのでは押したようです。
今回のまとめ
・チートイツと通常のリーチとのリーチ合戦では、チートイツはタンキ待ちで最大3枚(大抵は1〜2枚が多い)でチートイツ側が枚数的に不利になりがち
今回の多井さんのようにどうしても放銃したくない場合はダマテン(ヤミテン)をおすすめ(いつでもオリられるから)
点棒状況などによりリーチする時は放銃の覚悟を
・チートイツ(七対子)狙いは他家が使ってなさそうな牌を重ねたり待ちにする
5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌
チートイツ狙いでは1枚でも場に切られたものから切っていくのが基本で、↑の優先順位で残す
ドラや場に安い色、自分の現物のスジなどでこの順番は変わる
ドラ多井手牌
多井さんは7巡目、打したが、+場に1枚の3枚見えでここが他家に使いづらいから残すのをおすすめ(実際は山に1枚だった)
・メンツ手ではなさそうだと思ったらトイツ手
多井捨牌
捨牌のはタンヤオでもピンフでも使いやすい牌でくっつきにも良い牌が不要になるのはメンツ手狙いではなさそう=変則手
チートイツやトイトイ、チャンタなど通常のメンツ手ではなさそう
リャンメンターツ落としもヒント
リャンメンターツより優先するものがある→タンヤオやピンフではなさそう→トイツ手?→チートイツかトイトイ
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