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2022年10月08日

ちょっとだけMリーグ#52

国士3.jpg



今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は黒沢 咲プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/RhTQLCs1l18




2018年11月20日 第1試合

東3局3本場

東家  黒沢 咲  43600

南家  勝又 健志 20800

西家  小林 剛  17800

北家  松本 吉弘 17800

(敬称略)


他家に2万点以上離したトップ目が黒沢さんで、あと1アガリすると1アガリでは追いつけない点差になりかなりトップの可能性が上がります。

二着目は倍満ツモでも逆転できる点差でここでアガっておくと二着争いではリードできます。



最初に親・黒沢さんの手は

六萬七萬七萬八萬六筒八筒一索四索六索八索東東西白ドラ四索黒沢手牌

ダブ東対子でポンならドラ1で5800点、後は678三色同順も見えるのでメンゼンで手組するのも悪くないでしょう。

もし白が重なれば役牌以外を鳴いてダブルバックという選択もあります。


ツモ東一索


次に南家・勝又さんの手は

一萬三萬三萬六萬八萬二筒三筒五筒七筒五索八索南南發ドラ四索勝又手牌

この手に自風南対子があり、1000点ですが3本場でこの親連荘を止めるのは子に与えられたテーマの1つです。

これ以上親にアガられると逆転が難しい点差になってしまいます。(目安として30000点差〜)

できればドラや赤引きでも使える手にして1000点で終わらせないようにします。

ツモ五筒八索



続いて西家・小林さんの手は

四萬一筒一筒一筒二筒四筒九筒一索三索三索赤五索九索中中ドラ四索小林手牌

中対子がありポンして中・赤2000点や暗刻1つ+2対子で対子が増えれば七対子、暗刻が増えれば対々和もあります。

ここも鳴ける手なので親連荘を止める役割になりそうです。

ツモ四萬九筒



最後に北家・松本さんの手は

一萬二萬四萬六萬七萬一筒五筒六筒二索三索六索八索九索東ドラ四索松本手牌

松本さんは愚形受け入れが複数ある4シャンテンで赤もドラもありません。

仮にテンパイしても1300点の役なしリーチになりそうなので他家の動向を注視しながら進めます。

親が早そうならオリ、テンパイに時間がかかりそうなら子へアシストも考えます。


ツモ二索九索




次巡、黒沢さんは

六萬七萬七萬八萬六筒八筒四索六索八索東東白白ドラ四索黒沢手牌

東白、678三色、ドラのどれも狙える2シャンテン。


同巡、勝又さんは

一萬三萬三萬六萬八萬八萬二筒三筒五筒七筒五索南南ドラ四索勝又手牌

3対子で対子手も少しあります。



更に同巡、小林さんは

四萬四萬一筒一筒一筒二筒四筒一索三索三索赤五索中中ドラ四索小林手牌

こちらも1暗刻+3対子でこちらは対子手を考えたい手になりました。



また同巡、松本さんが打東、これを黒沢さんがポンして打八筒

六萬七萬七萬八萬六筒四索六索八索白白ポン横東東東ドラ四索黒沢手牌

ダブ東の2翻は決まったので五萬六萬八萬九萬引きマンズ2メンツとソーズリャンカンで1メンツ計算。



次巡、黒沢さんは

六萬七萬七萬七萬八萬二索四索六索八索白白ポン横東東東ドラ四索黒沢手牌

カン三索かカン七索が入ればテンパイになる1シャンテン。



また同巡、小林さんは

三萬四萬一筒一筒一筒二筒四筒一索三索三索赤五索中中ドラ四索小林手牌

対子手→メンツを意識しています。




次巡、勝又さんは

一萬三萬三萬六萬八萬八萬八萬二筒三筒五索七索南南ドラ四索勝又手牌

役なし2シャンテン。



また同巡、小林さんは

三萬四萬五萬一筒一筒一筒二筒四筒三索三索赤五索中中ドラ四索小林手牌

三筒三索四索中受け入れの1シャンテン。



次巡、松本さんは勝又さんが切った六萬に合わせ打ち打六萬

これを黒沢さんがチーして打八索

八索切りしたのはドラ四索リャンカン二索四索六索を残したかったからと思われます。

ドラは使い切るぞ!の意思を感じます。

六萬七萬二索四索六索白白チー横六萬七萬八萬ポン横東東東ドラ四索黒沢手牌



次巡、小林さんは

三萬四萬五萬一筒一筒一筒四筒四筒三索三索赤五索中中ドラ四索小林手牌




そして次巡、小林さんは

三萬四萬赤五萬五萬一筒一筒一筒四筒四筒三索三索赤五索中中ドラ四索8巡目小林手牌

ここから小林さんは打一筒で七対子1シャンテンに取ります。



次巡、黒沢さんは

六萬七萬四索四索六索白白チー横六萬七萬八萬ポン横東東東ドラ四索黒沢手牌

ドラが重なり12000点にパワーアップ。



同巡、勝又さんは

一萬三萬三萬五萬五萬八萬八萬八萬五索七索七索南南ドラ四索勝又手牌

こちらも七対子1シャンテン。



3巡後、黒沢さんは

六萬七萬四索四索四索白白チー横六萬七萬八萬ポン横東東東ドラ四索黒沢手牌

ダブ東・ドラ3、12000テンパイ五萬八萬待ち。

待ち五萬八萬のうち五萬は勝又さんに2枚、小林さんに2枚で純カラ、八萬は勝又さんに2枚と1枚切っていて山に1枚で合わせて0+1=1枚。



次巡、黒沢さんは白を引き暗刻になりますがツモ切り。

タンキ待ちなら跳満ですがアガリやすさ優先です。




この同巡、勝又さんのこの手から打八萬し、黒沢さん12000の3本場、12900をアガりました。

一萬二萬三萬三萬三萬五萬五萬八萬八萬五索七索七索南南ドラ四索勝又手牌




なぜ勝又さんが八萬を切ったのか考えてみると、

一索西八筒六筒西四筒
八索六索二索西三筒六索
白五筒黒沢捨牌


裏裏裏裏裏裏裏チー横六萬七萬八萬ポン横東東東ドラ四索黒沢手牌


黒沢さんはダブ東ポンの後六萬チーで、最近の手出しが六索、その前が二索です。

ピンズは八筒六筒ターツ落とし後四筒三筒五筒と通っているので現物のスジ待ちくらいしかなく、ほぼピンズ待ちは無さそうです。

そしてマンズ1メンツがチーで完成していてソーズ二索六索手出しがあります。

ソーズはこのそばを持っている、つまりドラを持っていそうだと推察できます。


それと場に字牌が高く、西が場に3枚、北が場に2枚、發が2枚切れなだけで東ポンが入っている以外、他の字牌南白中は勝又さんに南南があるだけで残りは見えていません。


マンズをチーしている分、マンズ以外の待ち、例えば黒沢さんの待ちをドラと字牌のシャンポン待ち等と考えたのかもしれません。


四索四索南南白白白チー横六萬七萬八萬ポン横東東東ドラ四索例1

四索四索南南中中中チー横六萬七萬八萬ポン横東東東例2


実際はマンズ六萬七萬七萬八萬から六萬チー食い伸ばしです。



黒沢さんのMリーグでの副露率は約8%というデータがあります。

これは大体12局に1回鳴くのに近い数値です。(約8.3%)

黒沢さん独特の手組と鳴きは私も興味深く観察しています。

今回は取り上げていませんが、役牌を一鳴きせずスルーしてシャンポン待ちにしたり、他のプロにはあまり見ない仕掛けをしています。



今回のまとめ

・黒沢さんの副露率8%は12局に1回鳴くくらいの頻度

・黒沢さんは鳴いてもセレブ、安い鳴き自体が少ない
(オーラス、2着を決めるタンヤオのみ300−500は一度あり)

https://youtu.be/lSWs-a6uK5A


↓くろさーさんは鳴きが苦手と言うけどホント?と思う人はクリック

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