2022年08月04日
ちょっとだけMリーグ#26
今回もMリーガーの良い部分に注目して一局だけを掘り下げます。
今日の主役は丸山 奏子プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/dVmdCK-vSbY
2021年12月14日 第2試合
東2局1本場
東家 丸山 奏子 25000
南家 近藤 誠一 25000
西家 滝沢 和典 25000
北家 黒沢 咲 25000
(敬称略)
まだ点棒が動いてないので全員がアガリを見て進める展開になりそうです。
最初に親・丸山さんの手は
ドラ丸山手牌
この手は平和やマンズ一気通貫、後は伸び方によっては567三色同順や678三色の可能性もあります。
ただこのままではペンチャン1つ+カンチャン2つと形が悪く、アガリは遠そうです。
メンツ手と見るなら3シャンテン。
ツモツモ切り
次に南家・近藤さんは
ドラ近藤手牌
役を付けるにも役牌か遠い混一色くらいでアガリは厳しそうです。
もし対子が増えれば七対子、枚数が一番多いピンズか字牌が増えれば混一色、役牌が重なってもポンしづらい手です。
役なしリーチは避けつつ、いつでもオリられる構えにしておきたい手です。
ツモ打
近藤さんは混一色を見たのか切り。
続いて西家・滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
自風がありますがポンして・赤・ドラ3900点にはなりそうです。
あるいは3対子で対子が増えれば七対子、マンズか字牌対子が増えれば混一色もありますが役なしリーチのリーチ・赤・ドラ5200もあるのでメンゼンのプランもあります。
ツモ打
最後に北家・黒沢さんの手は
ドラ黒沢手牌
この手をメンツ手と見るなら4シャンテンとテンパイスピードは遅い部類で赤もドラもなく、役なしリーチでは1300点になってしまいます。
仮にここが最初にテンパイ即リーチしても、ドラ2、ドラ3の他家から追いかけリーチが入る可能性が高いのでリーチするのは様子を見たい状況です。
次巡、丸山さんは
ドラ丸山手牌
ネックのペンを引き、マンズ一気通貫が見えてきました。
次にどちらかを引けば、
例1
例2
例1、例2のどちらかでも一気通貫の2シャンテンです。
これならドラも使えて親満12000点〜にもなります。
同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
3対子でちょっと七対子。
また同巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
暗刻ができ、2シャンテン。
2巡後、丸山さんは
ドラ丸山手牌
今度はドラでネックにもなりかねない引きで一気通貫がすぐそこまで来ています。
と手牌の急所部分2枚を引き、2シャンテンでマンズ部分が待ちになれば待ちにツモアガリも期待できる待ちもあります。
同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
19字牌が増え、国士無双か混老頭・七対子のどちらかは近づいてきました。
更に同巡、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
赤もドラもない役なし3シャンテン。
次巡、丸山さんは
ドラ丸山手牌
ここに引きならテンパイになります。
このうち引きならタンヤオ、引きなら一気通貫、引きなら平和・高め一気通貫テンパイになります。
例3
例4
引きならドラスジの待ちにも受けられます。
例5
例6
例7
例8
例9
次巡、丸山さんはツモでテンパイ。
ドラ丸山手牌
打のタンキ待ちに取ります。
次に引きなら出やすいタンキ待ちに変えてリーチしたり、引き1シャンテン戻ししたりもできます。
この場合、マンズが雀頭になればタンヤオ・平和・赤ドラ12000でダマテンにも取れます。
同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
4対子で七対子2シャンテン。
同巡テンパイの丸山さんと比べると2歩遅れています。
2巡後、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
暗刻ができ受け入れが広くなりましたが2シャンテンで変わらず。
次巡、丸山さんはツモで
ドラ丸山手牌
ここで考えるのはどれを切ってどのテンパイを目指すのか?です。
もしテンパイを取るなら切りのどちらか。
テンパイ例1
テンパイ例2
上2つは役なしでこのままではロンができません。
後は切り。
切りでは
例10
これならツモで平和・赤・ドラ、ならタンヤオも付き12000、また引き待ちタンヤオ・赤・ドラテンパイに取れます。
後はこの場合フリテンですが引き一気通貫タンキ待ちもあります。
そして切りでは引きで平和・赤・ドラの役あり、引きでタンヤオもつきます。
これも引きテンパイにも取れます。
テンパイ例3
テンパイ例4
丸山さんは切りを選択。
この巡目で丸山さんから3枚見え、が2枚見えで待ちはあまり枚数が残ってなさそうです。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
引きならテンパイになる1シャンテン。
その2巡後、丸山さんは引き一気通貫・赤・ドラテンパイ。
ドラ丸山手牌
待ちは近藤さんに2枚、滝沢さんに1枚の純カラ、このままではアガリ目はありません。
2巡後、丸山さんは引き待ち高目イッツーでリーチ!
ドラ丸山手牌
このリーチはドラスジが待ちでドラでもアガリ牌、でも一気通貫になります。
リーチの4巡後、丸山さん最後のツモは。
リーチツモドラ裏ドラ丸山手牌
丸山さんから3枚見え、2枚見えから待ちを避けタンキ待ちにした事、待ちでリーチした事が結果として一気通貫のアガリを生みました。
このアガリはリーチ・平和・ツモ・ドラ・一気通貫の跳満、6100オールです。
この親連荘を5本場まで積んだ丸山さんは何度もダマテンでアガリを重ね、オーラスは黒沢さんのレアな食いタン300−500で丸山さんトップとなりました。
丸山 +80.5
黒沢 +0.1
近藤 −22.9
滝沢 −57.7
丸山奏子は1993年8月17日生まれ北海道旭川市出身。
2018年、最高位戦日本プロ麻雀協会でプロデビュー。
2019年、男女混合チームが義務化され、男性のみだった赤坂ドリブンズから指名される。
2022年、チームメイトの村上淳と「ずんまるチャンネル」を開設。
丸山奏子は大学2年から雀荘で最初はウエイトレスとしてアルバイトを始め、勤務するうちに本走のアルバイトに変える。
そのお客さんの中に就職先になる会社の人事部長が居て就職することになる。
仕事の合間や退勤後、休日に麻雀をしていたり、起床後に麻雀の動画を見る、「まるこノート」にメモするなど熱心な一面も。
会社の飲み会を早退して麻雀するくらいの麻雀好き。
最高位戦のプロの知り合いが多くなったのもあり、最高位戦へ入会した。
プロ1年目にプレッシャーや緊張から対局中手足が震えたり呼吸困難になることがあった。
丸山さんはプロ2年目でMリーガーになったシンデレラガールと言ってもいい存在です。(ドリブンズ育成枠:10戦しか出さないと監督が明言)
通称「まるこ」。
Mリーグ初戦、ラス目から跳満ロン見逃し倍満ツモの大逆転トップは一見の価値あり。
https://youtu.be/o8L_2f9PtNQ
Mリーグ2019−2020は−139.8ポイント(29人中20位)、2020−2021は−103.9ポイント(30人中20位)、2021−2022は+45.0ポイント(32人中17位)。
雀風は現段階では対応型でチームメイトの良い所取りしたような打牌も見受けられる。(村上淳のリーチ、園田賢の鳴き、鈴木たろうの強欲)
今回のまとめ
・プロ2年目でMリーガーの「はなまるこ」
・時間ができると動画を見たり麻雀を打つくらい麻雀好き
・初戦跳満見逃し倍満ツモ大逆転トップのインパクト大
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