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2015年11月28日

ブログ作り話 不倫の倫子ちゃんVol.3

東京を出発してから京都に着くまでの間、倫子の後悔は終わらなかった。

20代のころは、まだかすかな希望も抱いていた。

いつか、奥さんと別れて倫子のもとにくるんじゃないかとも思っていた。

言ったことはなかったけどそう思っていた。

拓海は、優しかった。いつも、ニコニコしながら自分の話を聞いてくれた。

それが、倫子が30を過ぎた頃、拓海が40を過ぎて課長になったころから、関係が変わってきた。

拓海の不満やグチを倫子が聞いて励ますようになっていった。

そして、この春、拓海が地方に転勤になっていったときに、さみしい、ついていきたいと思うより

なんとなくホッしてしまったのだ。そして、それから程なくして、アパートの契約更新時期が来て、

家賃が上がるし、なんとなく思い出とサヨナラしようかと思って、引っ越してしまった。

だから、拓海は、倫子が今、どこに住んでいるか知らない。携帯の番号もメルアドも知らない。

今、考えると、拓海は用心深い男だった。お互いの携帯番号もメルアドも交換しなかった。

なぜなら、付き合い始めたときにはまだ携帯電話というものは復旧していなかった。

だから、そのとき決めたチョコレートは隣の駅のすぐそばにある24時間営業の喫茶店、

チューインガムのときは、倫子のアパートへ行くよっていう合図だけでことは足りたから。

倫子が断ることは、ほとんどなかったから。

お互い、携帯電話を持つようになってからも、拓海は、倫子に携帯番号とメルアドを教えようとも

しなかったし、倫子に聞くこともなかった。倫子の自宅の番号だけは、暗記してくれて、いつも

公衆電話から電話をくれた。それだけで十分だとずっと思ってた。が、今頃、気づいた。

証拠を一切残さないようにしてたんだね。妻にばれないように・・・。

あーーーーーー後悔は止まらない。そして、京都駅へ着いた。

むしゃくしゃしてきた。どこか、デパートへ寄って洋服を買おうと思った。

会社から、突然来てしまったために、スーツ姿だった。この恰好のまま京都を歩く気には

なれなかった。いつもとは違う色の洋服を買おう。そう思った。

そして、スマホで、デパートのありかを探した。京都駅ビル内に伊勢丹があった。

倫子はまっすぐ伊勢丹へと向かった。










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