2019年09月12日
老兵は死なず、ただ去り行くのみ・・・
チームの目指す所と、子供の目指す所、そして親御さんが目指す所って必ずしも一致してはいないのが現状です。
それぞれが、少年サッカーに望む物ってやはり在って、その考えの元にそれぞれ活動をしています。
当然、考え方の違いから、別々の道を歩む事になるなんて事もある訳で・・・それは、指導者であっても例外ではありません。
中々本音を話す機会って在りませんから・・・思わぬ所で本音を聞いてしまった時、考え方が180度変わってしまうなんて事もあるのかも知れません。
「『県大会なんて目指してません!』こんな事を親御さん達から言われた事があるよ。」
もう、第一線を退いた他所のチームの元指導者の方が以前こんな話をしてくれた事があります。
それまで、県大会に出場する事をチームの目標として頑張って来ただけに、その時はハッとしたと言っていました。
ベンチにはズラリと控えの子達が並んでいる、そんなチーム状態で限られた子達で勝つ事・・・ただそれだけの為に力を注いで来たのだそうです。
でも、その結果が先の一言だったんです。
それは、控えの子達の親御さん達からの声でした。
結局・・・チームは県大会にも行けず・・・。
ベンチに縛り付けておいた子供達は、何の為にそこに存在していたのか・・・。
そんな事を考えた時、何かが変わったのだと言いました。
「県大会なんか目指していない」ベンチに座っていた子供達の親御さん達の本音です。
そんなものなんかより、フィールドを走る我が子の姿を観たい・・・。
それが、例え1試合で僅か1分間だけであっても・・・。
そんな事があって、それ以降・・・担当する学年は、勝ちに拘りながらも全員出場させる事に尽力したと言います。
少数精鋭で臨めば勝てるかも知れない試合でも、全員出場に拘り続け・・・結果は付いて来ないものの、親御さん達から不満の声が上がる事は殆ど無くなったと言います。
ただ・・・それはチームとしての方針とは違う・・・その為、他の指導陣とも意見が合わず・・・結局、自らチームを離れる事にしたと言います。
今は、時々顔は出す物の指導には当たっていないとの事です。
「相変わらずBチームやってるね〜」久しぶりに会った時にそんな声を掛けられました。
「性に合ってるんですよ・・・Bチームの方が」なんて、応えておきましたけど・・・。(^^;
「少年団のBチームでこのレベルなら、大したもんだよ・・・そう言えば、息子さんの時もそうだったよね〜てっきりAチームだと思ってあれこれ作戦立ててたんだから・・・今うちは、勝ちに拘ってこのレベルみたいだからね〜」なんて、少し寂し気に言ってました。
「何を子供達のサッカーに望んでいるのかね〜」って言ったその表情が印象的でもあり、チームの現状を表している様にも思えました。
こう言う指導者の方がチームを去って行ったなんて話は、枚挙に暇がありませんか・・・。
慕われる指導者程、チームには嫌われる傾向があるのが今の少年サッカー界の現状でもあります。
その元指導者の方は、最後にこんな言葉を残して「じゃ、またね!」って、去って行きました。
「そこにいる子供達の事を第一に考えられなきゃ、今に誰も入ってくれなくなるよ・・・」
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