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幸せの青い海

 パドラーや写真家のエッセイにはよく北の大地が登場する。寒さ厳しさの中で己を鍛えられるからかも知れないし、単純に絵になるからかも知れない。その中で釣り上げたサーモンを食べる描写などがあると、読んでいる身としては辛抱堪らなくなる。格好良いし、実に美味そうなのだ。
 実際に北の大地まで足を運ばずとも、今の時代はネットでやすやすと北海道 産地直送の海の幸を手に入れることが出来る。中でも鮭とばなどは想像するだけでも心が躍る。あの写真家が味わっただろうものと同じ味を家に居ながらにして楽しむことが出来るのだ。いい時代になったものである。
 勿論、鮭だけが主役なのではない。カニであろうとイクラであろうと、同様に楽しむ権利は誰しもに存在する。それを行使しないのはまことに勿体ない。人生を幾らかは確実に損している。食卓の彩りを新鮮な海の幸でさらに華やかにする喜びくらいは、今の暗い世相を切り裂く武器としても良いのではないだろうか。

↓実に美味そうである↓







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