散歩で・・・

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「せっかくだから海のものが食べたいね」

１１月のある休日、福島県のいわき市に行く用事があり、昼食を何にするかの話になった。
いわき市内の海鮮料理店をネットで調べてみると、「潮目食堂」が美味しそうな料理の写真と手頃な値段で載っていたので、ここにしようと決めた。

しかし、カーナビでこの住所に行ってみたが、それらしき店の看板が見当たらない。
看板が出ていない食堂なんか無いだろう。もうやっていないのか。

それに、このやたら大きな建物はなんだ。カーナビは確かにここを示している。
とりあえず一周してみると、どうやら市場のようで、駐車場がほぼいっぱいだった。





建物から出てきた従業員風の人に、この中に食べるところがあるかどうかを聞いてみた。
初めは首をかしげていたが、何かを思い出したようなそぶりで、あ〜奥の方にありますよ、との返事。

ともかく駐車場に車を止め、中に入ってみることにした。





この建物は、海産物専門 おのざきが運営する「鮮場やっちゃば平店」と言う市場で、いわきの台所として地域に親しまれているという。

正面の玄関から入ると、「潮目食堂」はこの市場の奥の方にあり、おのざきが経営する小さな食堂だった。
市場の中からは看板が見える。ずっと奥の方だ。





「鮮場やっちゃば」には鮮魚の類が所狭しと並んでいて、威勢のいいかけ声が響いている。　





その中を歩いて行くと、「潮目食堂」にたどり着く。





入口の脇には小さなベンチが置かれていて、３人ほどが座れるようになっていたが、すでに２人の婦人が座っていた。年老いた母と娘のように見受けられた。

娘さんはメニューを見せながら、「お母さんは、なににします？」と優しく声を掛けたが、母親は少し迷っている様子であった。
ここでは、事前に食券を販売機で購入するシステムになっている。

ベンチの後ろの壁には、主な料理が大きな写真で貼られている。
これだけ大きいと、どれも美味しそうに見えるものだ。どれにするか迷うのは当然である。





人気メニューのランキングが、第１位から第３位まで表示されている。
「今日の煮魚」と「今日の焼魚」を書いたボードがあるが、「今日の煮魚」は「完売」の様子。





少し待ったが、客の回転は良さそうだ。
店は意外に狭く、中央にテーブル席が数席と、周りにカウンター席が並んでいる。

先ほどの親子と隣同士の席になった。
挨拶をすると、やはり親子とのことで、ときどきここで食べるそうだ。常連さんかな。





店の中にも大きな写真が貼ってある。
これは実物よりも大きいな。





一番人気の「海鮮盛定食」を注文。税込み１，０００円。
この値段でこのボリューム（ただし、刺身の下は氷だ）。そしてこの新鮮さ。





ご飯は酢めし。あら汁もうまい。満足できる美味しさである。

外に看板らしきものがないようなので、通りすがりで立ち寄ることができない食堂である。
この「いわきの台所」に立った人だけが知る、隠れた食堂ともいえる。


＜潮目食堂＞
住所：〒970-8026 福島県いわき市平正内町８０−１
電話番号：0246-23-4174
駐車場：有り（無料）
営業時間：10時30分〜15時00分
定休日：市場に準じるようです（詳しくはWebで確認してください）
Web：http://onozaki.net/





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