大原船釣りは6月以来4か月ぶりのこととなりました。7月は渓流釣り、8月は釣り部の暑気払い、9月は所用のため参加できなかったので、今月(10月)13日の大原船釣りを大いに楽しみにしていました。しかし、13日は台風接近のため延期となり、結局20日になりました。
今回は、10月解禁のヒラメが対象魚種で、我がクラブでは年2回実施する大会でもあったため結果出したいと期待が膨らみました。
10月19日夕刻、いつもの通り市川を出発、午後7時前に外房大原の仮眠宿に到着した。
いつものアイさんが既に入浴を済ませ仮眠宿におられたので早速、併設の食堂でビール片手に明日のヒラメ釣り談議が始まった。
名人アイさんの話では、「9月の例会では2匹で1位(台風のため1週遅れの9月18日、参加人員4に)になったよ」と不漁に苦笑。しかし、「10月1日の解禁日(浅場の漁場)には大原で最高88匹釣り上げた船があったとネットに出ていたよ」と漁場が良くなっている情報に、二人は明日への期待を膨らませた。
そうしたところに、店主から、「同席の客人は北海道の方で日本全国を走破している方だ」とお聞きしたので、その方(同じ釣り人と思っていたが)に伺ってみると年齢は77歳とご高齢、2003年から北海道の3000キロを3年かけて走破したのを皮切りにその後も年間、数日かけて日本各地を走破して「旅ラン」を続けているとのことでした。
さらに聞くと、10月6日の札幌マラソンにも出場したが、足の肉離れで途中リタイヤし残念だったこと、またそのために予定を繰り下げて17日から犬吠埼をスタートに房総半島をウオーキングで「旅ラン」をスタートしたばかりで今夜は大原宿泊とお話しされた。お名前を尋ねると「走るキンサク」でブログを書かれているとのことでした。
それにしても、77歳のご高齢で数日間かけて今回の房総半島など日本各地、特に半島を二本足で行脚されると聞いて只々二人で感服する次第でした。
その後我々二人は、明日の釣果に期待して午後9時に床につきました。
そして朝3時に起きで身支度し大原港へ移動し、リーダーから「今回の参加者は8名で他に乗り合い客2人の合計10人の乗り合いになる」との報告を受け、乗船位置を決めるための「くじ引き」が行われ、私は「左舷3番」と決定しました。
船伝いに乗船し、船中で釣りの準備をして4時半ごろ港を出港、心配していた雨もすっかり止み、波は穏やかで船の揺れは少なく安堵して船旅を小一時間、5時半ごろに釣り場に到着しました。
それまでに釣り具をチェックし、錘は80号、仕掛けはダイワの快適ヒラメ仕掛けSSトリプル、リールは両軸、竿は2.4m(二本本継)で準備万端。そして餌の「生きイワシ」が配られました。
そして、船長の「やっていいよ!」の掛け声で全員仕掛けを投入。
深さは15メートルと浅場でのスタートとなった。しかし、一向に当たりがこない。周りを見回しても同様、「一体どうなっているの?」と昨夜の話がウソの様。15分、20分と待てど気配がない。誰かが「濁っているので食いつきが悪いなあ」との声、あちこちでため息と不安顔が目に付く。
いつもなら船長は船を移動させるはずが、今日はなかなか「上げて!」を言わない。やっと30分ほどして移動。よく考えると海が濁っているので移動しても同じだから動かないのではと勘繰りたくなった。
移動先でもさっぱりあたりがこない。隣の名人たちも半ば諦めているかのようにたばこを一服し始めた。そうこうしているうちに周りに流木や細かい木々が漂っているのに気づいた。そして台風の影響で海が濁ってしまって、ヒラメに誘いが届かないということがようやく理解できた。
そして、移動に移動を重ね、8時ごろになって周りに「タモ!」の声が飛ぶようになった。左の隣人は本命のヒラメ、右の隣人はイナダ、右舷の最前列の人はサメ(70センチ位)と魚の姿を捉えるようになってきた。
すると私に初めてのあたりがきた。ゆっくりとリールを巻き上げ魚の姿を見ると紛れもなく本命のひらめ、船長のタモで見事にゲットできた。わりと大きく、後で測ると55pありホットした。これでボウズ(または「おでこ」というらしい)にならず帰れると考えると随分と気が楽になった。後は残り3時間で1匹追加できれば御の字だと思うようにした。
しかし、その後はまたあたりがこない状況が続き、時々かすかに「タモ!」の声が聞こえたような気がする程度だった。そして、11時30分ごろに「終わります!」と船長の声で釣りおさめ。釣り具を片付け、ヒラメを締めてクーラーにしまい、静かな帰港となった。
下船後、船長の船宿でいつもの反省会と大会の表彰となった。
1位はヒラメ3匹のSさん、2位はヒラメ2匹のMさん、そして、なんと1匹の私が重量で3位入賞となったのです!そしてリーダーを含む名人がボウズであったのです。
ことごとく台風後の大原ヒラメ釣りはご法度と肝に銘じた釣りとなりました!
[教訓]
@台風の後の数日間は海水が濁って魚は釣れにくい。
A10月解禁のヒラメの釣り場は、浅場(12~25m位)が主流。従って、電動リールは不要。
B錘は、通常は80号、流れがきつい深場では100号を使用。(他船またはライトタックルはもっと軽いと思われる)
Cヒラメには合わせは不要といえるほど飲み込むのを待つのが良いと感じた。
さあ、帰ってからヒラメをさばき刺身で一杯を楽しもう!
読み進めていくうちになんだかドキドキと緊張が走ってきました!