2024年08月17日
2.1 構造設計の基礎
重要ポイント
1. 荷重・外力
固定荷重 G(長期荷重)
積載荷重 P( 〃 )
※多雪区域では積雪荷重も長期荷重
積雪荷重 S(短期荷重)
風荷重 W( 〃 )
地震力 K ( 〃 )
※長期荷重と組み合わせる。
多雪区域では積雪荷重と風荷重、積雪荷重
と地震力の組み合わせも考える
@積載荷重
床設計用 > 骨組(大梁・柱・基礎)設計用 > 地震力算定用
A積載荷重
単位荷重(単位重量)
一般の地域:積雪 1cm当たり 20N/m2以上
屋根勾配による低減
屋根形状係数 μb = √(cos(1.5β) β:勾配 [ ° ]
B風荷重
風圧力 = 速度圧 q × 風圧係数 Cf
q = 0.6 E Vo2
E = Er2Gf
Er:平均風速の高さ方向の分布を表す係数
Gf:ガスト影響係数
突風などによる揺れを考慮した割増係数
Vo:基準風速 [ m/s ]
地上10mの10分間平均風速
風圧係数 Cf = Cpe – Cpi
Cpe:建築物の外圧係数
Cpi:建築物の内圧係数
地表面粗度区分
T ( 極めて平坦で障害物がない区域)〜
W( 都市化が極めて著しい区域)
地表面粗度区分によるErの大小関係
T > U > V > W
C地震力
地震層せん断力 Qi = Ci × Wi
Ci:i 層の地震層せん断力係数
Wi:i層が支える部分の固定荷重及び積載荷重の和
地震層せん断力係数
Ci = Z・Rt・Ai・Co
Z:地震地域係数
(地域による地震力の低減係数 1.0〜0.7)
Rt:振動特性係数
(固有周期と地盤の振動特性とによる低減係数
Tが長くなるほど、地盤が硬いほど小さくなる)
Ai:高さ方向の分布係数
(上階ほど、Tが長いほど、大きな値となる
地上部分最下層は Ai=1)
Co:標準せん断力係数
一次設計 Co ≧ 0.2
(鉄骨造 ルート1では Co ≧ 0.3)
保有水平耐力計算時 Co ≧ 1.0
設計用一次固有周期 T (秒)
T = h ( 0.02 + 0.01α )
地下部分の水平震度 k
k ≧ 0.1( 1 − H/40 ) Z
※Hが20mを超えるときは、20
2. 許容応力度計算、許容応力度等計算、保有水平耐力計算
応力の組合せ(施行令第82条)
想定する状態と応力の組合せ
G:固定荷重により生じる力
P:積載荷重により生じる力
S:積雪荷重により生じる力
W:風圧力により生じる力
K:地震力により生じる力
耐震計算の流れ
・層間変形角 ≦ 1/200(1/120)の確認
・高さ31m以下の建築物(耐震計算ルート2)
剛性率 ≧ 0.6(Rs:Rate of stiffnes)
偏心率 ≦ 0.15(Re:Rate of eccentricity)
塔状比 ≦ 4
耐力壁、袖壁、腰壁、垂れ壁などの剛性は、弾性剛性に基づいた値とする。
・保有水平耐力の確認(耐震計算ルート3)
保有水平耐力 Qu ≧ 必要保有水平耐力 Qun
・必要保有水平耐力
Qun = Ds・Fes・Qud
Ds:構造特性係数
(構造に応じた減衰性及び靱性を考慮した低減係数)
大きい値の方が安全側
RC造 Ds ≧ 0.3
SRC造,S造 Ds ≧ 0.25
Fes:形状係数(= Fs・Fe)
(剛性率に応じたFsと偏心率に応じたFe
の積で表される割増し係数)
Qud:大地震を想定し、Co ≧ 1.0 とした地震層せん断力
3. 限界耐力計算
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