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ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


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2016年08月25日

二百三十九話 お題:成人病(中年以降の人に多くみられる病気の総称) 縛り:ベル(鐘や鈴)、ノンシャラン(無頓着でのんきな様)、執行(執り行うこと)

 知人の男性の話である。

先日彼は奇妙な夢を見たのだという。
「俺自分で言うのもなんだけどノンシャランな性格だからさぁ、健康のこととか全く気にせずに好きなものを食べたいだけ食べて、酒も飲みたいだけ飲んでたらすっかり成人病のオンパレードみたいな体になっちまったのよ。まぁ、だからあんな夢を見たのかもしれないけどさ」
 その夢は彼が目覚まし時計のベルで目を覚ますところから始まったという。彼はベルのついた目覚まし時計は使っていないのだが、特にそのことには違和感を覚えなかったそうだ。
「体を起こして周りを見たら裁判所みたいなところでさ。正面に裁判長みたいな人がいたんだけど大きな羽が生えてるんだよ。それであなたは怠惰と貪食の罪を犯しました、もし異議がなければ刑を執行し、あなたは地獄に行くことになりますが、って言うもんだから」
 彼は咄嗟に、
「俺、曹洞宗なんですけど」
 と言ったという。
「そしたら羽生えた裁判長みたいな人が、だったら私達の管轄ではありませんね、って言ってどっか行っちゃってさ。そのまま目が覚めたんだ。いや、でもほんと思いついてよかったよ。夢とはいえ地獄には行きたくないもんなぁ」
 彼のでっぷりとした腹を見る限り、むしろ行っておいた方が彼のためだったのではないかと思う。

posted by ペン牛 at 10:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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