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ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


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2016年07月24日

二百七話 お題:捺印(印判をおすこと) 縛り:グッピー(カダヤシ目カダヤシ科の卵胎性の淡水魚)、公共料金(政府または地方公共団体によって規制されている、公益性の高いサービスの料金)

 熱帯魚好きの友人から聞いた話である。

「家に胡散臭い男が来て、公共料金の金額が適正かどうかのアンケートに答えてくれって言ってきたんだ。その上アンケート用紙には署名と実印が欲しいって。ふざけてるだろう?」
 確かに怪しいを通り越して完全にクロだな、と私が言うと、
「でも俺……押しちゃったんだよ、実印。あと署名も」
 何があったらそんな怪しいものに実印を押したり署名したりできるんだ、と私が聞くと、
「そりゃ普段だったらそんな馬鹿なことしないさ。でもその男がアンケートに回答いただいた方には粗品を進呈しておりますって言って何出してきたと思う? 水入りのビニール袋に入れたプラチナドイツイエロータキシードリボン、それもコンテストに入賞できるような完璧な見た目の個体だぞ! 俺がもたもたしてる間に死んでしまったらと思うと、いてもたってもいられなかったんだ!」
 なんでもそのプラチナなんちゃらというのはグッピーの品種のことらしく、彼に言わせると数あるグッピーの品種の中でも最も美しいものの一つなのだそうだ。私は彼にそのプラチナなんちゃらがすごいことはわかったが、ほぼ確実に実印を悪用されるというリスクを冒してまで手に入れる価値があるのかと聞いた。すると彼は、
「ある。本当に美しい熱帯魚の個体を手に入れるには巡り合うしかない。金を出せばいつでも買えるような、そんなお手軽なものじゃないんだ。俺は一人の熱帯魚好きとして、自分がやったことは正しいと信じてるよ」
 なお彼は案の定実印を悪用され、多額の借金を背負わされたために自己破産せざるを得なくなった。彼は今実家に身を寄せ、細々と暮らしているが、飼っていた熱帯魚は全て信頼できる熱帯魚仲間に引き取ってもらえたので心残りはないという。

posted by ペン牛 at 12:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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