2016年07月01日
百八十四話 お題:当たり年(農作物の収穫量の特に多い年) 縛り:ノギス(製品の厚さや直径などを測る工具)
祖母から聞いた話である。
祖母は祖父と一緒に野菜や果物を作っているのだが、今年は西瓜がかなりの当たり年だったという。
「でもねぇ、ちょっと気味が悪いことがあってねぇ」
私が祖母に何があったの、と聞くと、
「西瓜の大きさがぜぇんぶ一緒なの。おじいさんにノギスで測ってもらったけど、ぜぇんぶ一緒。45.9センチ。地獄って読めるでしょう。縁起が悪いから、こんなものを人様に売っていいのかって思ってねぇ」
私はお祖父ちゃんとお祖母ちゃんが頑張って作った西瓜なんだから、絶対に売らなきゃ駄目だと強く説得した。祖母は私の説得を聞き入れ、西瓜は無事出荷された。なお、その西瓜を一つもらって食べたところ、あまりの美味しさに食べすぎてしまい、後ですさまじい腹痛に襲われた。とはいえ、地獄というのがこの程度であればなんということもない。
祖母は祖父と一緒に野菜や果物を作っているのだが、今年は西瓜がかなりの当たり年だったという。
「でもねぇ、ちょっと気味が悪いことがあってねぇ」
私が祖母に何があったの、と聞くと、
「西瓜の大きさがぜぇんぶ一緒なの。おじいさんにノギスで測ってもらったけど、ぜぇんぶ一緒。45.9センチ。地獄って読めるでしょう。縁起が悪いから、こんなものを人様に売っていいのかって思ってねぇ」
私はお祖父ちゃんとお祖母ちゃんが頑張って作った西瓜なんだから、絶対に売らなきゃ駄目だと強く説得した。祖母は私の説得を聞き入れ、西瓜は無事出荷された。なお、その西瓜を一つもらって食べたところ、あまりの美味しさに食べすぎてしまい、後ですさまじい腹痛に襲われた。とはいえ、地獄というのがこの程度であればなんということもない。
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