この地域は環境省の「生物多様性保全上重要な里地里山(重要里地里山)」にも選ばれているが開発などの規制はないため、周辺の山林では製造・流通団地の造成が計画されている。
生息を確認したのは、同市緑区下大和田町にある谷津田の保全活動をしているNPO法人ちば環境情報センターで、外来種のアライグマ駆除のため監視カメラを設置し、昨年末以降にキツネとみられる動物を複数回、撮影したようだ。
同法人が千葉県立中央博物館と県生物多様性センターに動画を分析してもらったところ、耳や尾の特徴からアカギツネとみられると回答があったというから驚きだ。
アカギツネは北半球に広く分布し、その亜種であるホンドギツネの可能性が高いという。
キツネは草原を好み、県内では船橋市、白井市、印西市にまたがる千葉ニュータウン内で生息の報告例があるが、都市部では戦後から姿が見られなくなってしまったそうだ。
県は重要保護生物に指定し、千葉市で確認されたのは1988年が最後で、市レッドリストで消息不明・絶滅生物に選定しているという。
同法人は97年からこの谷津田で自然体験や観察会を開催、周辺は昔ながらの小川が残り、山林と農地が一体となった自然が維持されている。
環境省の「重要里地里山」にも選定され、キツネのほか、消息不明・絶滅生物に選定されているアナグマ(最終確認は84年)も今回撮影された。
久しぶりに明るい話題だ。
千葉県のきつねには増えてもらたい。
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