2017年11月13日
格安スマホのメリット・デメリットを検証!乗り換えが不安なあなたへ!
月額料金の安さから、格安スマホの購入を考えている人も多いと思います。しかし、格安スマホには携帯キャリアとは異なる点がいくつかあり、そこをちゃんと理解してから契約しないと、逆に損をしてしまうこともあります。
格安スマホのメリット・デメリットを調べると、どんな人に格安スマホが向いているのかが見えてきました。
■格安スマホが安い理由
格安スマホとは、格安SIMとSIMフリースマホがセットになったMVNOが販売する低価格のスマホのことです。MVNOとは自社で通信回線を持たず、携帯キャリアから通信回線を借りてデータ通信サービスを行う事業者をさします。
格安スマホの1番のメリットはその名前のとおり、料金が格安なことです。
しかし、携帯キャリアから通信回線を借りてサービスを行うMVNOが、携帯キャリアよりも安い料金プランを設定できるのが不思議だと思いませんか? なぜ「格安」が実現できるのでしょうか?
安さの理由を知ることで、格安スマホのデメリットが見えてきます。
■通信設備の維持費がかからない
自社で通信回線を持つと、基地局の整備やメンテナンスなどで年間数千億円の維持費がかかりますが、MVNOは携帯キャリアから通信回線を借りてサービスを提供しているので、設備投資がかかりません。
またネット販売が中心で、携帯キャリアのように店舗を持たないため、最低限の販売コストで済みます。
■通信回線をまとめて安く借りて、通信量を小分けに提供する
MVNOは携帯キャリアから通信回線を安く仕入れ、利用者の需要に応じて小分けにデータプランを設定しています。
携帯キャリアでは2GBからのデータ定額プランしかありませんが、格安スマホなら500MBや1GB からのプランもあり、通信速度を制限することで低価格を実現しています。
携帯キャリアよりも安い料金設定で利益を出す仕組みを、もう少しわかりやすく説明するために、「ケーキ」を例にしてみました。
ドコモという大手の洋菓子店では、3,000円のホールケーキが人気商品です。カット販売はしていないので、たくさん食べたい人も少しだけ食べたい人も、3,000円払ってケーキを買わないといけません。
そこに全国にチェーン展開しているMVNOというカフェが、デザートメニューにドコモのケーキを入れたいと考えました。
ドコモ洋菓子店に申し出たところ、お持ち帰りの販売はしないという条件で、販売価格3,000円のケーキを1ホール2,000円で大量に仕入れることができました。
MVNOカフェはケーキを10等分にカットして、1つ220円でメニューに入れました。大きめが食べたいというお客さんの声もあったので、8等分や6等分にカットしたサイズもメニューに入れました。
すると、3,000円出さなくてもドコモ洋菓子店のケーキが300円以下で食べられるという触れ込みが、たちまち話題となりました。とくにコーヒー(スマホ)がついたお得なセットは、注文しやすいということもあってお客さんから好評でした。
店内でしか食べられないなどの制限(速度制限)はあるものの、ドコモのケーキを安く食べたいと思っていた人が、たくさん訪れるようになりました。
MVNOカフェがしたことは、ケーキをメニューに追加しただけです。新たに店舗を構えたり、人件費や広告宣伝費が増えることなく利益を出すことができました。十分な例えではありませんが、イメージとしてはこんな感じです。
■コストを抑えたスマホ端末がセットになっている
携帯キャリアで販売されるスマホは高性能で高額です。分割払いなので端末代が無料のような気がしますが、毎月の利用料金に上乗せされていて、ちゃんと回収できるような仕組みになっています。
格安スマホの場合は、元から低価格なモデルをセットにしているので端末代にかかる費用が抑えられます。
ちなみに格安スマホはAndroidだけでiPhoneはありません。
※simカードを差し替えることで可能になる場合があります。
■格安スマホのメリット
格安スマホは月額料金が安くなるだけではなく、ほかにもメリットがいくつかあります。
■ プランの選択肢が豊富
格安SIMは基本的にデータ通信サービスのみで、音声通話サービス、SMS(ショートメッセージ)サービスを付けるかどうかは利用者が選択します。選択肢が多いことで無駄のない自分に最適なプランを見つけることができます。
■ 契約の縛りがない、もしくは短いものが多い
携帯キャリアのように、2年以内で解約すると高額な違約金が取られるようなことはありません。
■ 海外渡航時に現地のSIMカードが利用できる
海外の空港に行くと、SIMカードの自動販売機を見かけます。現地でプリペイドSIMを購入し、自分のスマホに挿し替えるだけで、海外でも手軽にデータ通信ができるので便利です。ただし国によって、周波数帯が異なることがあるので事前に確認してください。
■格安スマホのデメリット
格安スマホはメリットだけでなく、デメリットも少なくありません。携帯キャリアのスマホと同じように考えてはいけない格安スマホの注意点を見ていきます
■ メールアドレスがもらえない
「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」などの携帯キャリアのメールアドレスは使えません。
代わりにYahoo!メールやGmailなどのフリーメールを利用することになります。
■ 通話料金が時間に応じて加算される
携帯キャリアのスマホは通話がかけ放題ですが、格安スマホでは通話ごとに20円/30秒が加算されます。着信は料金がかかりません。毎日、1日5分間通話をした場合、月額で6000円加算される計算になるので、通話の利用が多い人は注意が必要です。
■ データ通信量が少ない
格安スマホは料金が安い代わりに、プランによってはデータ通信量の上限が500MBや1GB からと少ないため、速度制限にかかる可能性が高いです。データ通信量を極力抑えるか、モバイルWi-Fiルーターを併用して通信量を管理することをおすすめします。
■ 設定が必要
携帯キャリアのように、購入してスマホを手にしたらすぐに使えるというわけにはいきません。
APN(アクセスポイントネーム)と呼ばれる接続情報の設定や、セキュリティ対策などを自分で行う必要があります。
■ 携帯キャリアのようなサポートは期待できない
全国にショップがあるわけではないので、店頭でのサポートは受けられません。
■ キャリアが扱うスマホに比べて性能は劣る
携帯キャリアが扱うハイスペックな機種に比べて、格安スマホで選べるスマホ端末は、性能が中程度のモデルが中心です。
格安スマホに向いている人はこんな人
格安スマホのメリット・デメリットから、格安スマホに向いている人とそうでない人が見えてきました。
どんな人が格安スマホを使うとお得なのでしょうか?
お金をかけずに安くスマホを持ちたい人
通話時間が短い人、着信用に使っている人
通話(発信)の利用が多い人は、携帯キャリアのかけ放題プランのほうがお得です。
データ通信をあまりしない人
スマホ端末の高機能にさほど関心がない人
モバイルWi-Fiルーターを併用する人
速度制限が上限を超えないか心配な人は、格安スマホとモバイルWi-Fiルーターを併用することをおすすめします。
データ通信量が大きいプランを選択するよりも、別でモバイルWi-Fiルーターを購入するほうが、全体的なコストが安くなることがあります。
■最後に
格安SIMのことを調べる前は、格安スマホはスマホに詳しい人、たくさんデータ通信をする人が扱うものだと思っていました。ですが、格安スマホが向いている人はむしろその逆で、「データ通信をあまりしない人」「スマホのスペックにこだわらない人」です。
イオンが扱う格安スマホ「イオンスマホ」は、もともとは買い物に来た「主婦」や初めてスマホを持つ「子ども」をターゲット層に考えていたそうですが、実際ふたを開けてみると、購入者の約65%が55歳以上の高齢者でした。
スマホに興味はあるものの、料金の高さとスマホの機能を使いこなせるかが不安でガラケーにとどまっていたシニア層に、「データ通信量は少なめで、スマホ端末は最低限の機能のみ、だけど料金が安い」格安スマホがピッタリはまったのです。
格安スマホはすべての人にとってお得ではなく、お得かどうかは利用する人によります。自分の利用状況を確認して、自分にぴったりのプランを見つけてください。
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