私、「ぼちぼちね、どうかした?」
女の子、「今度、いつ検査に来る?」
私、「近々行こうと思っている」
女の子、「〇〇さんも退院しちゃったのよ」
私が入院していた病室は相部屋、〇〇さんが退院をしたら、私が入院していた時に居た患者で残っているのは、メールをくれた女の子だけ。
私、「明日、行こうかな。何か要るモノある?」
女の子、「使わなくなった参考書はない?」
私、「子供のがあるわよ」
女の子、「もう要らないなら私に頂戴」
翌日、子供が使わなくなった参考書と筆記用具を持って、彼女を訪ねると
看護婦さん、「また、貰ったの?」
女の子、「別に良いでしょ」
女の子のベッドの下を見ると、他の人から貰った参考書等が沢山あった。
彼女は、勉強することを口実に退院した人にメールを送っていたのだ。
このことを、何度もお見舞いに来てくれて女の子とも面識がある幼馴染みのAに話すと
A、「退院する時に、どうするんだろね?参考書は捨てるのかな?」
私、「退院が出来れば良いのだけど・・・」
私の病気は患部を切除すれば良いのだが、女の子はメンタル疾患を抱えており、専門医でさえ患部のメンタルがどこにあるのか分かっておらず治療が困難。
数日後、女の子から「この前はゴメンネ」とメールが届いた。
読んでくれなくても良い、置き場所に困ろうが、私はこれからも参考書を届ける、女の子に会いたいから。
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