2018年11月25日
誰も書かなかった葬儀のお話・・『遺影写真が大事』編
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歌う葬儀屋のイタゾーです。
皆さんのお宅やご身内のなかに高齢の方がいらっしゃるのなら
“写真を撮っておいて下さい”
と私は言います。
葬儀で一番・・と言っては大袈裟ですが、私はかなり高い位置で
“遺影写真”
の存在を挙げています。
その根拠を実証に基づき挙げていきたいと思います。
<<参列者は写真しか見ていない>>
もしあなたがどなたかの葬儀に参列したとします。
式場に出向いて、受付を済ませて、誰かと挨拶したりして・・
最初にどんなものが目に入りますか?
そう、『遺影写真』なのです。
祭壇の真ん中にドーンと飾られている、アレです。あとは、
「お花が綺麗だなー」
とか、
「自分が出した供花はどの辺りにあるのかな?」
とか、そんな感じでしょう。
一番最初に目に入るのは、間違いなく『遺影写真』なのです。
公営の斎場などは、幾つか葬儀式場が並んでいる場合があります。
間違えないように会場の入口には“看板”を出しています。
“◯◯家 故◯◯◯様 葬儀式場”
みたいなものですね。
動揺されてるのか、慌てて来られる参列者もいらっしゃいます。
慌てて式場に入ってきて、受付して香典を出して、いざ焼香・・となって祭壇の写真を見て
そこで気づきます。
「ここの式場じゃない!」
焼香しないで受付の前に再び来て
「式場を間違えたみたいです。さっきの香典返して下さい」
受付の係の人は、預かっている香典のなかから
その人の出した香典を探し当て、お返しします。
慌てて来たものだから、正面の看板など見ていないのです。きっと隣の式場と間違えたのですね。
半年に一度くらい、そういう方がいらっしゃいます(本当です)
<<葬儀の看板など目に入らない/見ていない>>
葬儀のメイン看板って、決して小さいものではないですよ。
8尺とか10尺とかの高さで、入口横に立てているはずです。
でも、見ていない。目に入らない。
確実に見るのは『写真』なのです。写真を侮ってはいけません。
お客様も決して写真を軽んじている訳ではないでしょうが、きっとそこまで分からないのでしょう。
写真さえ決まれば、
葬儀の打ち合わせは半分以上は決まったものと、私は考えます。
どんな祭壇にするとか、お料理や返礼品などは、
葬儀の規模やご予算によって自ずと決まってきます。
しかし写真ばかりは、お客様の領分なのです。
私どもがどれだけ努力したところで、写真だけはどうしても我々からは出てきません。(当たり前ですが)
<<写真自体が少ない場合>>
「あまり写真が無いんです」
亡くなったのが高齢の方だとよく耳にする言葉です。
それでも、探していただきたいのです。何かあります。
晩年に老人ホームに住まれたり、デイサービスを利用されたりすると、
施設では写真を撮ってくれているのでありがたいです。
それを預かって遺影写真をお作りします。
施設のスタッフさんには、本当に頭が下がります。
「携帯(スマホ)に写真は撮ってますので」
スマホやデジタルカメラをお持ちだと、そのなかに写真を撮ってあることもあるでしょう。
でもスマホのなかには、いろんな写真があるはずです。
1枚2枚じゃない、何百枚、何千枚とあるかもしれません。
そのなかから“これだ!”と思える写真を探し出すのは、結構大変な作業です。
葬儀の準備に、そう何日もかけることは出来ません。
数日間の間でいくつものことを決めていきます。
急な事故で亡くなった場合は、それは急ごしらえに写真を決めることもあるかもしれません。
でもかなりの高齢だったり、大変言いにくいのですが・・
終末期の病気だったりするのであれば、写真は決めておくと万が一の際に慌てずに済みます。
<<一番良い写真とは・・(選ぶヒント)>>
良い写真その(1)写真スタジオなどで撮った写真
一番良い写真は、写真スタジオなどで撮ったものです。
つまりプロに撮ってもらったものには間違いが有りません。
ピントから背景から光量から、すべてが完璧です。
少々お堅い表情かもしれませんが、それはそれで良いと思います。
良い写真のその(2)お花見での写真
あとはお花見で撮った写真ですね。
日本人ほど花見を好む国民はないでしょう。
満開の桜を前にして、しかめっ面する人はいません。大抵笑います。
服も艶やかなものを着ていると思います。そこでパシャッと撮るのです。お花見の写真はテキメンです。
良い写真その(3)家族パーティーなどの写真
家族などでパーティーしている写真も良いですね。
大勢の方と一緒にワイワイやっている姿も、見ているこちらも気持ちのよいものです。
お人柄が自然と出る写真だと思っています。
写真自体が小さくても引き延ばせますが、お顔の輪郭は大きくぼやけます。
出来るだけご本人が大きく映っているものの方が無難です。
<<その時になって慌てないために>>
プリントして持っておくのが一番です。
何百枚何千枚のなかから慌てて一枚選んで葬儀屋さんに渡し、あとになって
「こっちのほうが良かった」
となっても遅いのです。
(追加で作ることは可能ですが、オプションにはなるでしょうから)
私の父は9年前に亡くなりましたが、
亡くなる一年以上前から“これを遺影にする”と写真を決めていました。
兄たちにも見せていて了承を得ていました。なので写真に割く時間は一切無し。
ほかのことが沢山できたので有難かったのを覚えています。
それくらい写真のウェートは大きいのです。
いつか“その時”は必ず来ます。残念ですが来るのです。
どうせ“その時”が来るのなら、せめて納得のいくものにしたい・・その想いだけです。
写真は・・皆さんが思っている以上に見つからないものです。
撮っておいてプリントしておくことをオススメします。
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タグ:葬儀 遺影写真 プリント
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