2018年11月25日
誰も書かなかった葬儀のお話・・『後飾りを下げる』編
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誰も書かなかった葬儀のお話
『後飾りを下げる話』・・編
葬儀が終わると、仏式の葬儀であれは、
「中陰飾り」
や
「後飾り」
(葬儀社によって呼び方は変わります)
と言って、自宅などに小さい簡易祭壇を組んで故人の写真やご遺骨を飾ります。
このまま四十九日まで使っていただき、ご納骨の準備をします。もし墓所がない場合はこれに限りません。
ご納骨が済むとご家族から
「祭壇を下げてください」
と連絡が入り、私たちは引き取りに行きます。
引き取るのは壇を作っていたテーブルの他に、香炉やリンなどお参りの道具です。
ご家族の全てが引き取りを希望することはなく、そのまま使っていただく場合もあります。
先日、担当した葬儀の喪主様から連絡が入り、後飾りを引き取りに行きました。
奥様は故人の旦那様ラブラブのご家庭で、下げた香炉には線香の燃えカスでいっぱいでした。
息子さんもいらっしゃるので、息子さんがお線香をあげたのかもしれませんが、そんなことはどうでも良いのです。
つまり
「亡き故人にも想いがあるお宅」
な訳です。
丁重に道具を引き取ります。
その一方で、線香が2〜3本しか挿さっていない香炉のお宅もあります。
葬儀が終了後、私たちが自宅で後飾りを組んで、
「ではお線香をどうぞ」
と家人に勧めますが、多分その時にお線香をあげたきりなのでしょう。
「一ヶ月半もあってたった2本かあ・・・」
と思うとちょっと寂しいです。
自宅の事情もあるでしょうから、必ず故人宅に人がいるとは限りません。仕事や育児などでお忙しいのもあるでしょう。
そうとは言え・・
下げた香炉を一目見て、我々はそれを一瞬で感じます。
一発でわかっちゃうのです。
線香をあげればいいとは言いません。
でも想いがあるならば、それは必ず行動に移ります。
線香が無理なら、せめて空でも見上げてたまには思い出してもらいたい。
仏壇や神棚にお水を差し上げ、静かに合掌してください。
ささやかな葬儀屋の願いです。
(友引毎に更新)
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タグ:葬儀後 中陰飾り 喪主
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