2017年06月26日
ピロリ菌 除菌 体験談 A ピロリ菌とは
〇 ピロリ菌とは 分かりやすく説明します
ピロリ菌 感染体験者です。
前回、胃カメラの検査時に組織検査をして、ピロリ菌がいたことが分かりました。
そこでピロリ菌に関心のある方用に、ピロリ菌体験談を書いています。
ピロリ菌については医師が書いた詳しいサイトもありますので、
ここでは分かりやすく書きたいと思います。
〇 ピロリ菌とは
ピロリ菌は、胃の粘膜にいる細菌です。
胃酸にも負けない厄介者くんです。
ピロリ菌は、胃の病気に深く関っていることが分かっています。
〇 ピロリ菌とは ちょっと詳しい解説
ピロリ菌正式名称
ヘリコバクター・ピロリ菌
ヘリコプターのように鞭毛を旋回して移動するバクテリア(細菌)
ピロリ菌が初めて見つかったのは、胃の出口(幽門)「ピロルス」です。
名前の由来がそのまま特徴を表していますね。
私は「ピロちゃん」と呼ぶこともありましたが、全然かわいくはありません。
普通の細菌は胃の中はとても強い酸性なので生きていくことはできません。
ピロリ菌は自分自身でバリアを作ることができるため胃に住み着くことができます。
ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を出します。
この酵素が胃の中の尿素を分解してアンモニアを作りだします。
アルカリ性のアンモニアで自分の周りの胃酸を中和して自分を守っているのです。
〇 ピロリ菌は感染します
現代の日本では40代以上の方の多くはピロリ菌の感染者と言われています。
専門家や医師によって数値は違っているので正確にはわかりません。
(半数とか60%以上とか調べるといくつか数値が出てきます。)
ピロリ菌は口から入ってきます。
大人になってからはほぼ感染しません。
ほとんどは幼児期に感染します。
まだ胃酸の酸性が弱いため居つきやすいのです。
40代以上の方にピロリ菌感染者が多いのは
衛生環境や親の意識が現代とは違っている時代に幼少期を過ごしたためと考えられます。
大人になって、新たな感染はほとんどありませんが、
すでに住み着いているピロリ菌はいなくなりません。
胃酸が強くなっても、ピロリ菌は自分自身を守るバリアを作るので、居座り続けます。
私は子どもの頃、夏休みに親類の家で飲んだ井戸水かな〜と思っていますが、
今は井戸水も消毒されていますし、上下水道なども整っていますので、
普段の生活で感染することは、少ないと思います。
ピロリ菌がいるかもしれないという方は、食べ物を口移しで子どもにあげるのは避けましょう。
〇 ピロリ菌がいる時の自覚症状は?
ピロリ菌がいても、あまり症状の出ない方もいるようです。
通常はピロリ菌の悪さによって出る自覚症状があります。
空腹時の胃の痛み
食後の胃の痛み
胃もたれ
胸やけ
などが代表的な症状です。
〇 ピロリ菌が引き起こす病気は?
〇 ピロリ菌 = 胃がん?
ピロリ菌 = 胃がんではないけれど・・・
ピロリ菌が引き起こす病気として一番気になるのはやはり胃がんでしょうか。
まず、先に参考で胃がんのお話をご紹介します。
WHO(世界保健機関)は、ピロリ菌を「確実な発がん因子」としています。
ピロリ菌の感染が続くと、胃の粘膜がうすくやせてしまう「萎縮」が進行し、
胃がんを引き起こしやすい状態を作りだします。
ピロリ菌が直接、胃がんを引き起こすというよりは、
ピロリ菌によって胃の病気となった結果、胃がんの要因となります。
胃がんになった人の多くはピロリ菌感染していたのも事実です。
ただ、
ピロリ菌感染から胃がんの発症があったとしても、数十年かかると言われていますし、
胃がんに至るまでは、その他の要因が関わっていますので、
ピロリ菌 = 即胃がんの原因ではありません。
〇 ピロリ菌が病気を引き起こす仕組み
ピロリ菌は自分を守るために色々な毒素を出しています。
この毒素が直接胃の粘膜を傷つけます。
胃もピロリ菌から自分を守ろうとしますが、この免疫反応によっても、胃の粘膜に炎症が起こります。
〇 ピロリ菌が引き起こす病気
■ 慢性胃炎
■ 十二指腸潰瘍
■ その他(腫瘍など)
ピロリ菌が起こす炎症が長く続くと、色々な病気を引き起こします。
炎症が胃粘膜全体に広がると慢性胃炎となります。
この慢性胃炎が、
■ 胃潰瘍
■ 十二指腸潰瘍
■ 萎縮性胃炎
を引き起こします。
萎縮性胃炎とは、
慢性胃炎が長期間続いたことで、胃の粘膜がうすくやせてしまう(萎縮)ことです。
「萎縮性胃炎」になると、胃液が十分に分泌されないため、食べ物が消化されにくく、
食欲不振や、胃もたれの症状があらわれることがあります。
〇 ピロリ菌がいたら除菌するの?
私はかかりつけの医師、人間ドックの医師と、
数人の医師にお話を聞く機会がありました。
ピロリ菌が悪さをしていることは分かっています。
ですが、ピロリ菌除菌については、医師によって考え方は少し違うようです。
ピロリ菌に感染していたらすぐに除菌を勧める
年齢や胃の状態を考えて、必要な人に勧める
ピロリ菌除菌の注意事項もあります。
本人がどうしたいかも含めて医師と相談して
ピロリ菌を除菌するか決めてください。
私はピロリ菌感染が分かってから、数年経過観察で過ごし、
医師と相談してピロリ菌を除菌しました。