2015年09月29日
キンモクセイ
金木犀の香り
昔、記憶についての学会報告を読んだことがある。
記憶と香りの関係性。
記憶と音楽が、脳を活性化させ、痴呆の治療に驚くべき効果を発揮する
ことは記憶に新しいが、もう、ずいぶん前から
記憶と香りの密接な関係性については、言われてきた。
脳内物質等についての詳しい内容をここで書くつもりはないが、
私にとってキンモクセイの記憶は、少し切ない。
昔の記憶を呼び起こす香りを嗅いだ時、その記憶の地点から現在までの
経年のその期間が長ければ長いほど、切なさが増すような気がするのは
私だけでしょうか。
記憶と経年。
その期間が長ければ長いほど、記憶の中に出てくる人々は、
もうすでに、話をすることが叶わない人になっていることが多いだろう。
年とともに切なさが増す。
記憶を呼び覚ます香りは、その記憶が、幸福であればあっただけ、
現在の自分を切なくさせるのかもしれない。
乾いた空気。
夕焼けに染まる前の高い空。
下校時間のチャイム。
「またね〜」の声。
通学路に落ちた銀杏の葉。
家に帰ると、祖母が、いただき物の栗を剥いてくれた。
子供がナイフで剥くとケガをする。
そう言って、小さな実の皮を剥いていた。
ボソボソと口の中に残る栗。
季節のものは、いただくものですよ。
そういう祖母に、
私、甘ぐりの方が好き!
これって、甘ぐりにならないの?
そんな いつもとかわりばえのない会話が、
今は、とんでもなく懐かしい。
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ご縁に感謝して。。。
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