2022年09月08日
「台北野球倶楽部の殺人」*唐嘉邦

* 「野球倶楽部事件」唐嘉邦 *
第6回金車・島田荘司推理小説賞を受賞した台湾推理小説。
日本統治下の台湾で起きた殺人事件の犯人を追う。
「台北野球倶楽部の殺人」*唐嘉邦(文藝春秋)
![]() | 価格:1,760円 |

タイトルを見ると「野球」が全面的に出ているが、実際は「鉄道時刻表ミステリー」と言った趣が強いように感じる。松本清張の「点と線」を彷彿させるような、はたまた、西村京太郎トラベルミステリーのような作品。
当時の日本人と台湾人の人間模様も影を落とす。
日本人である私にとっては、切なさを感じざるを得ない。
犯人と鉄道トリックについては正直途中で何となく察しがついてしまうかもしれないが、その背景と真相は最後まで読んでみないとわからない。
最近の台湾文学は大変面白い作品ばかり。
これからが更に楽しみ。
そうそう、事件のカギを握る「萬華~新店(郡役所前)」の路線に萌える私。
以前住んでいた場所がまさにこの沿線にあったので。



【このカテゴリーの最新記事】
posted by mysterynovels at 20:15| TAIWAN