2014年05月04日
ナイジェリアで女子生徒200人超が拉致 救出求め各地でデモ
北東部ボルノ州の学校から拉致された女子生徒200人以上が依然として行方不明だという
ワシントン(CNN) ナイジェリア北東部ボルノ州の学校から多数の女子生徒が武装集団に拉致された事件で、生徒たちの救出を求めるデモが3日、米ロサンゼルスや英ロンドンなどの都市で一斉に実施された。
ナイジェリアでは事件発生後、政府に対応を求める市民らがツイッター上で「#BringBackOurGirls(娘たちを帰して)」というハッシュタグなどを掲げた運動を展開。これが世界各地へ広がった。
米首都ワシントンのリンカーン記念館前にもデモ隊が集まり、ナイジェリア政府の対応は不十分だと抗議した。デモに参加したナイジェリア出身の女性は泣きながら、「教育を受けようとしている子どもに手を出すのは行き過ぎ。政府は少女たちを助けるために何をしているのか、ほとんど分からない」と訴えた。
事件にはアフリカ連合(AU)や米市民団体なども強い関心を示している。ナイジェリア大統領府は、ジョナサン大統領が4日にこの問題を巡り、国民に向けて演説すると発表した。同国国防省も、捜索に全力を挙げていると強調した。
ケリー米国務長官は同日、訪問先のエチオピアでナイジェリア政府への支援を改めて表明し、ジョナサン大統領に対応強化を求めた。
生徒たちは先月、ボルノ州チボクの学校から連れ去られた。イスラム過激派「ボコ・ハラム」が犯行声明を出している。ナイジェリア当局は今月2日、拉致された生徒276人のうち53人が脱出したが、223人が依然として行方不明だと発表した。生徒名簿が整備されていなかったため、捜査が進むにつれて不明者数はさらに増える可能性もあるという。
ナイジェリア政府はボルノなど北東部の州に非常事態宣言を出した。米国務省は米国民にナイジェリアへの渡航を避けるよう勧告している。現地の米領事館は、最大都市ラゴス付近の米国系ホテルがテロ計画の標的になっているとの情報に基づき、警戒を呼び掛ける声明を出した。
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