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2016年06月26日
2-4. 板締め和紙:大きな和紙で
大きな板締め和紙
これまで B4サイズ(25.7 × 36.4 cm)の『板締和紙』で染めてた。
もっと大きな和紙では、あるいは、もっと大きな模様では印象はどう変わるだろうか。
大きなサイズの『板締和紙』はないみたいなので他の和紙を染める。
1. 書き初め書道紙
書き初め用書道紙『学校書初紙』(24 × 100 cm)を使ってみる。
『板締和紙』と『学校書初紙』の8曲屏風正三角形折り比較
(左)『板締和紙』 (右)『学校書初紙』
『学校書初紙』の方が厚みが出るけど、正三角形の大きさは同じくらいなので締め板は『板締和紙』と同じものが使える。
染色@ 8曲屏風折り正三角形:1頂点浸漬染め
染色A 8曲屏風折り正三角形:1辺浸漬染め
紙全体が縦長であることもあり、このくらいの大きさの違いでも印象は異なる。
『板締和紙』と比べると『学校書初紙』の方が紙が薄く折り目が綺麗にでるが、染めてみると色の広がりが少々物足りない感じ。
紙の厚みや吸水具合など、紙の性質によって模様の出方がだいぶ違うらしい。
2. 条幅画仙紙
もう少し大きな条幅画仙紙(半切書道紙、35 × 136 cm)ではどうだろうか。
今回は比較的厚手で丈夫に思える『良寛』を用いた。
染色B 8曲屏風折り正三角形:1頂点浸漬染め
(左)『板締和紙』 (右)『条幅画仙紙』
『条幅画仙紙』8曲屏風折り正三角形板締め締め板
『条幅画仙紙』8曲屏風折り正三角形:1頂点浸漬染め
大きさ比較:『板締和紙』
大きさ比較:『板締和紙』
締めすぎ、または、絞りすぎなのか全体にムラがでた。『板締和紙』に比べると染料の吸いが悪いか。
紙が硬めで大きいので折るのにそれなりに時間がかかる。
もう少し大きな模様ではどうかと思い4曲屏風折り正三角形を染めてみる。
染色C 4曲屏風折り正三角形:1頂点浸漬染め
(左)『板締和紙』 (右)『条幅画仙紙』
『条幅画仙紙』4曲屏風折り正三角形板締め締め板
『条幅画仙紙』4曲屏風折り正三角形:1頂点浸漬染め
大きさ比較:『板締和紙』
大きさ比較:『板締和紙』
今度はあまり絞らずにおいたのでぼってりとした模様ができた。これはこれで面白いけどもう少し絞った方がいいか。
この折り方で1辺を浸漬染めする。
染色D 4曲屏風折り正三角形:1辺浸漬染め
(左)『板締和紙』 (右)『条幅画仙紙』
『条幅画仙紙』4曲屏風折り正三角形:1辺浸漬染め
これが丁度いいかな。もう少し染まってもいい。難しい。
3. 襖大和紙
襖や障子紙に使える大きさの和紙(95 × 200 cm)を染めてみる。
この和紙は幅が95 cmあるので8曲屏風折りと16曲屏風折りの2通りで折って染める
染色F 16曲屏風折り正三角形:1頂点浸漬染め
(左)『板締和紙』 (右)『襖大和紙』
この紙は染料の吸いが悪い。
もう少し大きな模様ではどうかと思い4曲屏風折りにする。
染色G 8曲屏風折り正三角形:1頂点浸漬染め
(左)『板締和紙』 (右)『襖大和紙』
この紙は板締め染めに向いていない。
大きさのために場所をとり、和紙を折っているだけで時間が結構かかったわりには結果がよくなかった。
まとめ
結局紙の質が大事で大きな紙を染める前に小さい紙でテストしてからやればよかったという結果になった(どこかに『板締め和紙』と同じ紙で大きな紙は無いかな・・・)。
さて、こうやってできた板締め染めを何に使うかといえば・・・見て楽しむだけだったりする。
他にも染めてみたい和紙がいくつもあるので楽しみ。
なにか面白いアイデアがあったらまたいろいろ試してみようっと。
では、またっヾ(。・ω・。)ノ