2016年09月07日
5-4.ポーリング:木板にポーリング
ポーリング素材
表面がなめらかな方がポーリング模様そのものの美しさが見やすいのではないか
キャンバスは大きさや形がそれほど自由ではないようにも思う
他の素材にポーリング模様を描いたらどうだろう
紙は少々心もとない、プラスチックはどうだろう、ガラスは割れるだろうか
加工も容易な木板に直接ポーリングしてはどうだろう
木板にポーリング
これまで使っていた7.5 cm x 7.5 cmミニキャンバスより少し大き目の9 cm x 9 cm桐材板にポーリングする
まずは何もしない生木(Natural Wood)でテストしてみる
(25) Natural Wood x Glue
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1 mL / 4 mL
x 4 colors = 16 mL
・色のせいかもしれないが全体的に暗い
1. 気泡 あり
2. クラック 少々あり
3. 木板地 ザラザラ
4. 光沢 マット
5. 混色度 強め
(NG)暗く粗野
・キャンバスに比べると乾燥が遅いかと思ったがそうでもない
・色が少々汚い
・触った感じもよくない
・木板地のせいかポーリング模様が荒れている
木板に直接ポーリングするのはその雰囲気を楽しむぶんにはいいがポーリング模様を楽しむのには少し向かない
表面をやすりがけ(Sanding)してポーリングすると
(26) Sanding Wood x Glue
・Sanding
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1 mL / 4 mL
x 4 colors = 16 mL
・雰囲気は悪くない
1. 気泡 あり
2. クラック なし
3. 木板地 少々
4. 光沢 半光沢
5. 混色度 中程度
(OK)良い素材感
・Sandingしただけだが雰囲気は悪くない
・少々発色がよくないか
・手触りはいい
Sandingして表面が少しなめらかになったのはいいけど、木板の色がポーリングの色に混ざっているように思う
白色のニスで木板の表面をさらになめらかにするとともに白くしてポーリングする
(27) Sanding + Varnish Wood x Glue
・Sanding
・Varnish x 1, dry overnight
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1 mL / 4 mL
x 4 colors = 16 mL
・思ったほどニスで白くならなかった
1. 気泡 なし
2. クラック なし
3. 木板地 それとなく
4. 光沢 半光沢
5. 混色度 中程度
(OK)グラデーションの流れ
・色によって光沢が異なる
・発色はキャンバスと比べるとまだ少し暗めか
ニス(Varnish)は後から塗った方がいいような・・・
まだ少し発色が暗めなのでGessoを使ってみる
(28) Sanding + Gesso Wood x Glue
・Sanding
・Gesso x 3, dry overnight
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1 mL / 4 mL
x 4 colors = 16 mL
・かなり白くなった
1. 気泡 なし
2. クラック なし
3. 木板地 目立たず
4. 光沢 半光沢
5. 混色度 中程度
(OK)存在感
・白く発色がいい
・キャンバスよりもタイルに近い印象
・木板地感が弱くなっている
・Gessoいいかも
色が鮮やかで表面もこれまでで一番なめらか・・なんとなくわかってきた
桐材はしっかり処理してあればヤニは出にくいみたいだけどシミが出ることがある
木板の下処理にヤニ止めシーラー (Sealer)を使う
(29) Sanding + Sealer + White Paint Wood x Glue
・Sanding
・Sealer x2, dry overnight
・White Paint, dry overnight
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1.5 mL / 4.5 mL
x 4 colors = 18 mL
・ちょっと柔らかすぎるか・・・
1. 気泡 なし
2. クラック 散見される
3. 木板地 目立たず
4. 光沢 半光沢
5. 混色度 高め
(OK)クラック模様
・水を多めにしたところ柔らかすぎた
・なぜかクラックが入った、White Paintとの相性だろうか
White Paintの方がGessoより表面がなめらかだろうかと思って使ってみたが、やはり下地はGessoの方が良さそう
SealerとGessoを組み合わせる(考えてみればこれがスタンダードかな)
(30) Sanding + Sealer + Gesso Wood x Glue
・Sanding
・Sealer x2, dry overnight
・Gesso x3, dry overnight
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1 mL / 4 mL
x 4 colors = 16 mL
1. 気泡 なし
2. クラック なし
3. 木板地 目立たず
4. 光沢 半光沢
5. 混色度 低い
(OK)流動的セル
・安定した流動
・セルができている
悪くない
Sealer処理だけの時にどうなるかやっていないのでやっておく
(31) Sanding + Sealer Wood x Glue
・Sanding
・Sealer x2, dry overnight
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1 mL / 4 mL
x 4 colors = 16 mL
・
1. 気泡 あり(少々)
2. クラック なし
3. 木板地 少々目立つ
4. 光沢 半光沢
5. 混色度 中程度
(OK)粉ふき模様
・なぜか白く粉をふいたようになった
Sealerだけでは木板地の隠蔽力が弱い・・・Gessoでも完璧ではけれど・・・
『盛り上げジェルメディウム (Gel Medium)』なら木板表面の凸凹を埋めてなめらかにしてくれるだろうか
(32) Sanding + Sealer + Gel Medium Wood x Glue
・Sanding
・Sealer x2, dry overnight
・Gel Medium x1
・Elmer's School Glue 1 mL
・Acrylic Paint (Tube) 2 mL
・Water 1 mL / 4 mL
x 4 colors = 16 mL
・『盛り上げジェルメディウム (Gel Medium)』は筆で塗るべきだったか・・・
1. 気泡 なし
2. クラック なし
3. 木板地 目立つ
4. 光沢 半光沢
5. 混色度 中程度
(OK)Gel Mediumの隠蔽力が思ったほどない
・色の選択が悪かったのか全体的に暗い
・Gessoの方が隠蔽力が強い
まとめ
(30) Sanding + Sealer + Gesso処理が比較的安定している
(29)のSanding + Sealer + White Paint処理も悪くないが少々不安
キャンバスに比べると
・ポーリングに木板地のテクスチャが付加され、自然な風合いが増す
・木のしっかりした感触からキャンバスよりも工芸的雰囲気になる
などの特徴が見られる
それで、どうしてキャンバスが主流なのかと考えてみたら、木板だと結構労力が大変・・・粉塵も出るし・・・
結局、キャンバスを使った方が楽そう
木板ならではの雰囲気を楽しみたい時には木板を使い、キャンバスを使いたい時はキャンバスを使うようにしよう
というざっくりとした結論
でも、まあ、木板を使いたい時の処理方法がわかったのでよしとする
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ
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他にも色々とやっていてまとめきれずに放置になってしまいました。
自然に近い形で作られる模様と配色の組み合わせに興味があってポーリングしてますが、色々やりすぎて落とし所がわからなくなってしまいました。やったものだけでも時間をみてまとめておかないと忘れそうなのですが・・・
10年以上前からとは時代を先取りされていてすごいですね。
ベニヤパネルと水性ペンキの組み合わせが当たりなんですね。
大物を作ろうと思うとキャンバスって結構高いんですよね。失敗も多いし・・・ベニヤパネルに直接はやったことがないのでやってみます。
水性ペンキはキャンバスではちょっとやってみて色の混ざり具合(分離具合)はいい感触だったのですが、流動性が高めでコントロールが難しいのと、缶の中が錆びてるハズレを引いたりして凹んだりで、途中でやめてしまいました。
ペンキって色々種類があって組成が同じなのか違うのかもわからず、他のメーカーのものを混色できるのかとか、保管期間はどれくらいなのかとか、どのメーカーのペンキがいいのかとか、メーカーによって流動性は違うのかとか考え始めると、いろんなメーカーのを買って確かめるペンキ沼にハマるかもと思い腰が引けてしまいました。
アクリル絵の具なら多色セットで売ってますから気楽ですw
でも、成功者の言を聞いてもう一度やってみようって気持ちになりました。モチベーション上がりました。ありがとうございます。
自分は海外でPouring ArtやFluid Artが大きく流行するより10年以上前から、
水性ペンキを流動させて模様を作る絵画をやっていますが、
その当時から水張り用のベニヤパネルをよく使用していますよ。
利点は市販の布キャンバスよりやや安い、キャンバスより頑丈、などの理由です。
塗膜も水性ペンキなら一般のアクリル塗料より耐久性も高いです。