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夢追い人
いつか日本の映画界に革命を起こします。 映画のわくわくで世界は平和になると信じてます。
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2017年11月18日

6作目 「92歳のパリジェンヌ」(2015 フランス)

リオネル・ジョスパン元フランス首相の母の人生を、娘で作家のノエル・シャトレが綴った小説「最期の教え」を原案に、自分の美学を貫き、人生を終える決意をした1人の女性とその家族の姿を描く。かつては助産婦として働き、子どもや孫にも恵まれて、現在は穏やかな老後を過ごしているマドレーヌ。まだまだ元気な彼女だったが、数年前から書き記している「一人でできなくなったことリスト」の項目が増えていることが気がかりだった。そして迎えた92歳の誕生日、マドレーヌは「2カ月後の10月17日に私は逝きます」と宣言し、祝いに集まった家族たちは耳を疑うが、それは周囲に迷惑をかける前に人生に幕を下ろしたいという、マドレーヌの揺らぐことのない強い意志だった。娘役を「仕立て屋の恋」のサンドリーヌ・ボネール、マドレーヌ役をマルト・ビラロンガがそれぞれ演じる。
                                         映画.comより

予告編はこちら↓↓↓



320.jpg



今日はまず先にあらすじいっちゃいます。

<サクッとストーリー>
ストーリーの大枠は自ら死を選ぶ尊厳死について。

92歳の誕生日を迎えたマドレーヌは、集まった家族に自分は2か月後に尊厳死をすると告げます。
初めは家族全員が当然のように反対し、「老人ホームに入れるべきだ」、「一緒に暮らして介護するべきだ」などと家族は話し合いを進めますが、当の本人は自分の家で一人で最期を遂げたいといいます。
階段を登れない、車を運転できない、お風呂に入れないなど、一人でできることが日を追うごとに減っていき、自分の老いに嫌気がさしてしまうマドレーヌは、気力のあるうちに死にたいのだと家族を説得します。

尊厳死の宣言からしばらくたったころ、マドレーヌはトイレに座った姿勢から自分では立てなくなります。
無理矢理に立とうとしてバランスを崩してしまい床に倒れて気絶してしまいます。
しかもキッチンのオーブンから煙がモクモクと出てきて、家じゅうを満たし始めます。
電話に出ないのを不審に思った娘のディアーヌが間一髪で駆けつけてなんとか助かりますがそのまま入院。
入院生活を送る中、「やっぱり病院で死ねばいいんだね」と娘に不満げに話すマドレーヌを見て娘はある決心をします。
ほかの家族は反対しようと自分は母の意見を尊重し、母との最期の日々を大切に過ごすと。

もちろん家族は娘の行動に反対し、尊厳死を防ぐよう画策しますが2人の決心は止められませんでした。

そして尊厳死を迎える当日。
家に来ていた娘をマドレーヌは帰します。
母の最期を看取りたい気持ちを持つ娘ですが、最後まで母の意見を尊重し涙を流しながら帰ります。
その日の夜、娘一家の家に、マドレーヌとかかわっていた人々数人が集まります。
そこにマドレーヌから最後の電話が。
最後には娘と話し、これまでの感謝を伝え、最後の言葉としました。


このストーリーは実話ベースとなっていることをラストシーンで示して、エンドロールへ。



<まじめな感想>
昨日の夜、まったく眠気が襲ってくる気配がなかったのでWOWOWで何か見ようと思っていたところ、「92歳のパリジェンヌ」という題名に惹かれて早速見ちゃいました。 (ちなみにWOWOWに加入してると公式アプリから見逃した番組を携帯で視聴可能です!!!)

前々から尊厳死について時々考えることがあったんですよね。

自分で何もできないことに嫌気がさしている高齢者の延命治療に意味はあるのか?
日本でもやむを得ない安楽死は認められるべきではないのか?
老人ホームに入れられて単調な日々を過ごしながら最期を迎えるのは正しいことなのか?

みなさんも一度は考えたことがあるんじゃないでしょうか。
僕の意見としてはこの映画を観る前も観た後も、尊厳死は認められるべきだと思っています。
でもその一方で、まだまだピンピンしてる若者の自殺というのは正しくないと思うんですよ。

これって自己矛盾してるんですよね。
高齢者は老いに対する嫌気や、家族に迷惑をかけたくないという理由で尊厳死を、
若者は精神的苦痛や人生に対する嫌気という理由で自殺をそれぞれ選ぶわけであって、自分の命なのだから自由にしてもいいという考えからだと両者は同じなんですよ。

でもなぜか若者の自殺には抵抗感があるんですよ。
このへんが自分の中でまとまらなくてなかなか答えが出ません(一一")

私にも祖母がいて、まだ70代なんですが、一度自転車で大けがをしてから一気に体にガタが来てしまったようで1人でできることが減ってきているらしいんです。
しかも性格上私たち家族に迷惑をかけるのが情けなく、申し訳なく感じるようで、ずっと一人暮らしをしています。
「一緒に住んでもう楽にしたほうがいい。人に頼らないといけないときもあるんだよ。もう頑張らなくてもいいんだから。」と会うたびに話をするのですが、なかなか決心をしてくれません。
もちろん祖母の意見も尊重しなければならないので無理矢理連れてくることはしませんが、やっぱり体にガタが来てる状態で一人暮らしというのは心配です。

尊厳死には賛成なのですが、劇中でマドレーヌの息子が彼女を説得しようとした言葉があり、尊厳死の是非を問うてました。
「どん底に落ちても最後まで愛する人と過ごすのが大事なんだ」
この言葉には少し賛成という考えが揺らぎましたね。
でもまあやっぱり私の底に流れる考えとしては、本人の意見を最大限に尊重するというものなので最終的に、考えは変わるには至らなかったです。

映画自体の感想としては、全体的に色がきれいで音楽も心地よかったですよ。
特に劇中でマドレーヌのお手伝いさんが歌っていて、エンドロールでも流れていた曲は印象深く包み込むような曲調でした。
でもやっぱり一番印象に残っているのはマドレーヌとディアーヌのを演じた2人のまるで本当の親子のようなやりとりです。
ディアーヌがマドレーヌの意見を尊重すると決めてから、マドレーヌが最期を遂げるまでの日々の描写は本当に幸せそうで、それでいて表情の奥には時折悲しさが見える。
この2人の演技は繊細で素晴らしいものだったかと。


さてみなさんはもし自分の両親や祖父母、周りの親しい高齢者が尊厳死を求めたならばどう思いますか?
賛成する人も反対する人もどちらもいると思います。
そしてどちらを選ぼうと間違っていると言える選択肢はないでしょう。
この映画を観て自分の考えを深めていただけたらと思います。

映画はこちらからどうぞ



それでは今日はこれにて( `ー´)ノ






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