おもちゃってふしぎですね。

子供も大人も夢中になってしまうもの。

私は10年前に大阪から引っ越しました。

全ての持ち物が運びきれず、多くは大阪の家に置いたままでした。

大半のおもちゃもそうでした。

そういうわけで、残された荷物をよく取りに行ったものです。

ついでに庭の手入れもしたり。

如何にも人の気配が無いと思われたくなかったのです。

出来るだけ早く、大事なものを持ち帰らなくてはと思うのですが、

子供のおもちゃが転がっていたりすると、心が動いてしまいます。

そんな、こんなで多くの品物をほとんど持ち出す事が出来ないまま

家は売れてしまいました。

今となれば、全てが夢のあとです。

それでも子供が喜んで遊んだおもちゃはほぼ、手に戻りました。

たわいのないおもちゃですが、私の大事な荷物より時として

非常に価値のある何とも不思議なものです。

最後に、社会人となった長男がおもちゃの一つを見て

「これは、お祭りで釣ったおもちゃだったなあ」と懐かしそうに言った事が

私の大きな喜びとなりました。