2015年10月12日
即動必遂 日本再占領プログラム
2015.3.11 初版 第1刷
誤字 P251 「事故」の管理下に入った者 → 「自己」の管理下に入った者
脱字 P294 中隊 120〜180 → 中隊 120〜180「人」 旅団(B) 2000 → 2,000
1.道州制の枠組みの参考
軍事力をどう配分するかの視点で部隊配置が行われている。と、考えるが、これは道州制の枠組みの参考になるだろう。
P32 陸上自衛隊の部隊配置
(北部方面隊)北海道を4つに分ける
(東北方面隊)東北を2つに分ける。青森・秋田・岩手/宮城・山形・福島
(東部方面隊)関東から新潟までを2つに分ける。新潟・栃木・群馬・長野/茨城・千葉・埼玉・東京・神奈川・山梨・静岡
(中部方面隊)中部・関西・中国・四国を4つに分ける。兵庫・京都・滋賀・大阪・奈良・和歌山
(西部方面隊)九州を3つに分ける。福岡・大分・佐賀・長崎/熊本・宮崎・鹿児島/沖縄
2.「即動必遂」
P179 戦場では進攻より撤退が難しい
危機的状況が去ったあとは主力は直ちに撤収すべきである。ファースト・イン、ファースト・アウトであるべきである。「即動必遂」をテーマに掲げる私としては実に遺憾なことだった。
1988年、旧ソ連軍12万人がアフガニスタンから撤収するのに9ヶ月かかり、500人以上の兵士が敵の追撃で死亡したことは有名な話だ。
3.トモダチ作戦を前にアメリカが伝えたこと
沈黙の艦隊にも同様の記述がある。(VOYAGE55 パール・ハーバー P425)
P205 「自衛隊による英雄的犠牲が必要」
トモダチ作戦を通じて、私は「自分達が本気で自分の国を守ろうと戦っている姿を見せなければ、同盟国といえども本気で戦ってはくれない」ということが身に染みて分かった。
当時、米国の苛立ちは、われわれ自衛隊にもビシビシと伝わっていた。前述したように藤崎駐米大使に対し、米国はあらゆるチャンネルを通して「自衛隊を使うべきだ」「英雄的な犠牲が必要だ」と繰り返し伝えていたという。われわれにも「英雄的な犠牲が必要だ」との米国首脳の声が届いていた。
4.「自国民の安全を守るため」
P206
米国政府および在日米軍の素早い動きの目的と根拠は、第一に「自国民の安全を守るため」である。在日米国人を安全なところに避難させることは国家の大切な使命として捉えている。そのため同盟国であろうとなかろうと、常に他国に頼らず自分達で独自に情報を収集し、独自に避難マニュアルを作成している。そのあたりの危機管理は万全だ。
P227
地震発生すぐあとに、各国・地域が救援隊を派遣してきた。
こうした迅速な行動は、日本に住む自国民の緊急避難、緊急帰国を視野に置いた行動だったようだが、在外自国民の生命を守るという意味で全く正しい行動である。
5.日本再占領プログラム
沈黙の艦隊に出てくる日本再占領プログラム(VOYAGE57-59)を髣髴とさせた。
P208 イラクやアフガニスタンへの復興支援でも、米国はJTFを組んで地域全体を占領統治した。
3月21日午前10時頃、各幕僚長、情報本部長が出席した会議で、情報本部長から、「どうもアメリカがJTF(ジョイント・タスク・フォース=統合任務部隊)を組んで来るらしい」という情報がもたらされた。
JTFとは地域統合軍司令官が、特定の任務のために必要な軍種の兵力を指定して編成する部隊のことだ。限定された地域と任務に関しては「国家の権限」を全部持っている部隊である。
したがってJTFを組む場合は、軍人だけではなく行政官まで含んだ部隊を編成し、指揮官は米国の国家権限を持つ。終戦直後にマッカーサー司令官が率いたGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が日本に駐留したときと同じと思ってよい。イラクやアフガニスタンへの復興支援でも、米国はJTFを組んで地域全体を占領統治した。
つまり、米国がJTFを組んで来るということは、日本は原発事故対応において国家としての統治機能が不全状態に陥っていると判断し、「米軍が日本政府に代わって事態収拾を図る」という意思表示である。そうなったら自衛隊も米軍の指揮下に入ることになる。しかし、日本は先進国だ。日米同盟を結んでいる独立国である。
われわれ自衛隊に米軍が助力してくれるのはありがたいことだが、災害出動を米軍主導でやるのはおかしい。自衛隊が米軍の指揮下に入って災害出動を行うのは筋が違う。日本は独立国だ。
6.他山の石
P222 シーバーフ部隊CBIRF(Chemical Biological Incident Response Force/シーバーフ ケミカル バイオ ロジカル インシデント レスポンス フォース、化学生物事態対処部隊)
シーバーフ部隊は、オウム真理教による「地下鉄サリン事件」を契機に、翌1996年に創設された生物兵器、化学兵器、核兵器、放射能兵器、高爆発物を専門とする米海兵隊の即応部隊だ。
7.一佐とか分かり難いから大佐にして欲しい。
会社組織と比べてみた。
P294 陸上自衛隊の部隊編成(普通科)
組 2〜4人 (主任)
班 10人程度
分隊 8〜12人 (課長)
小隊 38〜45人 (部長)
中隊 120〜180人
大隊 100〜300人 2等陸佐 (統括部長)
連隊 600〜1,000人 1等陸佐 (事業部長)
旅団(B) 2,000〜4,000人 陸将補 (役員)
旅団(D) 6,000〜9,000人 陸将
中央即応集団(CRF) 約4,500人 陸将
方面隊 2〜4個の師団・旅団からなる 陸将
誤字 P251 「事故」の管理下に入った者 → 「自己」の管理下に入った者
脱字 P294 中隊 120〜180 → 中隊 120〜180「人」 旅団(B) 2000 → 2,000
1.道州制の枠組みの参考
軍事力をどう配分するかの視点で部隊配置が行われている。と、考えるが、これは道州制の枠組みの参考になるだろう。
P32 陸上自衛隊の部隊配置
(北部方面隊)北海道を4つに分ける
(東北方面隊)東北を2つに分ける。青森・秋田・岩手/宮城・山形・福島
(東部方面隊)関東から新潟までを2つに分ける。新潟・栃木・群馬・長野/茨城・千葉・埼玉・東京・神奈川・山梨・静岡
(中部方面隊)中部・関西・中国・四国を4つに分ける。兵庫・京都・滋賀・大阪・奈良・和歌山
(西部方面隊)九州を3つに分ける。福岡・大分・佐賀・長崎/熊本・宮崎・鹿児島/沖縄
2.「即動必遂」
P179 戦場では進攻より撤退が難しい
危機的状況が去ったあとは主力は直ちに撤収すべきである。ファースト・イン、ファースト・アウトであるべきである。「即動必遂」をテーマに掲げる私としては実に遺憾なことだった。
1988年、旧ソ連軍12万人がアフガニスタンから撤収するのに9ヶ月かかり、500人以上の兵士が敵の追撃で死亡したことは有名な話だ。
3.トモダチ作戦を前にアメリカが伝えたこと
沈黙の艦隊にも同様の記述がある。(VOYAGE55 パール・ハーバー P425)
P205 「自衛隊による英雄的犠牲が必要」
トモダチ作戦を通じて、私は「自分達が本気で自分の国を守ろうと戦っている姿を見せなければ、同盟国といえども本気で戦ってはくれない」ということが身に染みて分かった。
当時、米国の苛立ちは、われわれ自衛隊にもビシビシと伝わっていた。前述したように藤崎駐米大使に対し、米国はあらゆるチャンネルを通して「自衛隊を使うべきだ」「英雄的な犠牲が必要だ」と繰り返し伝えていたという。われわれにも「英雄的な犠牲が必要だ」との米国首脳の声が届いていた。
4.「自国民の安全を守るため」
P206
米国政府および在日米軍の素早い動きの目的と根拠は、第一に「自国民の安全を守るため」である。在日米国人を安全なところに避難させることは国家の大切な使命として捉えている。そのため同盟国であろうとなかろうと、常に他国に頼らず自分達で独自に情報を収集し、独自に避難マニュアルを作成している。そのあたりの危機管理は万全だ。
P227
地震発生すぐあとに、各国・地域が救援隊を派遣してきた。
こうした迅速な行動は、日本に住む自国民の緊急避難、緊急帰国を視野に置いた行動だったようだが、在外自国民の生命を守るという意味で全く正しい行動である。
5.日本再占領プログラム
沈黙の艦隊に出てくる日本再占領プログラム(VOYAGE57-59)を髣髴とさせた。
P208 イラクやアフガニスタンへの復興支援でも、米国はJTFを組んで地域全体を占領統治した。
3月21日午前10時頃、各幕僚長、情報本部長が出席した会議で、情報本部長から、「どうもアメリカがJTF(ジョイント・タスク・フォース=統合任務部隊)を組んで来るらしい」という情報がもたらされた。
JTFとは地域統合軍司令官が、特定の任務のために必要な軍種の兵力を指定して編成する部隊のことだ。限定された地域と任務に関しては「国家の権限」を全部持っている部隊である。
したがってJTFを組む場合は、軍人だけではなく行政官まで含んだ部隊を編成し、指揮官は米国の国家権限を持つ。終戦直後にマッカーサー司令官が率いたGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が日本に駐留したときと同じと思ってよい。イラクやアフガニスタンへの復興支援でも、米国はJTFを組んで地域全体を占領統治した。
つまり、米国がJTFを組んで来るということは、日本は原発事故対応において国家としての統治機能が不全状態に陥っていると判断し、「米軍が日本政府に代わって事態収拾を図る」という意思表示である。そうなったら自衛隊も米軍の指揮下に入ることになる。しかし、日本は先進国だ。日米同盟を結んでいる独立国である。
われわれ自衛隊に米軍が助力してくれるのはありがたいことだが、災害出動を米軍主導でやるのはおかしい。自衛隊が米軍の指揮下に入って災害出動を行うのは筋が違う。日本は独立国だ。
6.他山の石
P222 シーバーフ部隊CBIRF(Chemical Biological Incident Response Force/シーバーフ ケミカル バイオ ロジカル インシデント レスポンス フォース、化学生物事態対処部隊)
シーバーフ部隊は、オウム真理教による「地下鉄サリン事件」を契機に、翌1996年に創設された生物兵器、化学兵器、核兵器、放射能兵器、高爆発物を専門とする米海兵隊の即応部隊だ。
7.一佐とか分かり難いから大佐にして欲しい。
会社組織と比べてみた。
P294 陸上自衛隊の部隊編成(普通科)
組 2〜4人 (主任)
班 10人程度
分隊 8〜12人 (課長)
小隊 38〜45人 (部長)
中隊 120〜180人
大隊 100〜300人 2等陸佐 (統括部長)
連隊 600〜1,000人 1等陸佐 (事業部長)
旅団(B) 2,000〜4,000人 陸将補 (役員)
旅団(D) 6,000〜9,000人 陸将
中央即応集団(CRF) 約4,500人 陸将
方面隊 2〜4個の師団・旅団からなる 陸将
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