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2022年05月06日

イディオム−モンタギュー文法からGPSGそしてHPSGへ10

 ここでは、Dowty et al (1981)に従い、PTQで採用されている個体概念(s, e)の代わりに単に個体(e)を当てている。表現のタイプ付与は、モデル内でのそのタイプの可能な支持対象(D)の決定につながる。指示対象は、モデル理論のプリミティブな要素(個体(e), 真理値(t), 内包または指標(s))からなり、例えば、D(指標(s)(可能世界(i)と時点(j)の対)の集合からtタイプの集合への関数と読む)は、命題を、Dは、個体の集合を、D<s, , t>>は、個体の集合の属性を表す。
 PTQのように、統語カテゴリーに意味タイプを割り当ててから翻訳規則が設定されることはない。まず、カテゴリーCの語彙項目(α)の翻訳が(16)の部分木により認可される。* 

(16) C,α‘
     ↓
     α

花村嘉英(2022)「イディオム−モンタギュー文法からGPSGそしてHPSGへ」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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