2018年02月09日
渡辺謙主演「御家人斬九郎」第5シリーズ第7話「母の夢」
2月6日の午前11時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、渡辺謙主演「御家人斬九郎」第5シリーズの第7話「母の夢」が放送されました。
渡辺謙さん演じる主人公・松平斬九郎(「斬九郎」は通称で本当は「残九郎」と書くのですが)は大給松平という名門の末子で、兄たちが他家へ養子に入ったり、いろいろな事情により、跡継ぎとなりましたが、無役で貧乏暮らしを強いられながら、食道楽の母親の浪費にも悩まされている境遇です。
大給松平は、「十八松平」といって徳川家康と先祖を同じくする松平家の名門十八家のうちの一つです。そのため、松平の家名を捨てることなどできるはずもないのですが、この回では、なぜか斬九郎に鍋島藩の重役の娘との縁談がもちあがり、斬九郎の母・麻佐女(岸田今日子さん演じる)は乗り気で、ぜひとも縁談を成功させろといいます。
縁談は残九郎が婿養子に入るというものなので、松平家を捨てるということです。それでも羽振りのよい名家の婿になれば実入りが良くなるためか、麻佐女は期待して喜んでいるのです。
一方、斬九郎はもともとその気がないうえに、相手の娘の礼儀知らずな様子をみてしまったので、縁談にのる気など全然なく、わざと相手をしかりつけ、相手を怒らせます。
ところが、相手が怒って破談になるはずが、相手は自分に遠慮せずハッキリものを言ったと斬九郎に惚れてしまいます。
ちょうどそのころ、麻佐女の幼馴染という女性(藤村志保さん演じる)が斬九郎の家を訪ねてきます。昔語りに花を咲かせる麻佐女でしたが、その幼馴染は、鍋島家の重役の娘との縁談を断ってほしいと切り出します。どうやら、自分の息子を相手の婿にするために、斬九郎を婿候補の座から降りてもらいたかった、ということのようです。
麻佐女は幼馴染の頼みを断ります。
幼馴染は態度を硬化。麻佐女さまは幼い時から目端の利く賢い娘よと周囲の人からもてはやされたが、それは裏をかえせば云々と、麻佐女のしたたかさ、狡さ、意地悪さ(幼馴染から見た)を指摘し、自分が幼いころから抱いてきた劣等感をあらわにします。
むかしのことを今更こまごまと、と、相手の言葉に驚きあきれる麻佐女。
女の意地の張り合いみたいな状況になります。
そんな二人とは関係なく、その幼馴染の一人息子(光石研さん演じる)と斬九郎とは意気投合してしまいます。
両者とも、父親をはやくに亡くし、女手一つで育てられたようなもの。気の強い母に頭が上がらぬものの、自分を育ててくれた母の苦労も知っている。そう語る相手(麻佐女の幼馴染の一人息子)に共感した斬九郎が、相手に接近したのでした。
この男二人は鍋島藩内の争いに巻き込まれるのです。
興味深くみたシーンは、幼馴染にコンプレックスを抱いた女性が相手の女性を恨み含みながら厳しく見てずっと忘れずにいた、ということが分かるシーンです。そして、恨まれた側の人間がなかなかその気持ちに気付かないでいて、相手が語ったときに目を見張り驚くシーン。
女は同性の動静に注目し、厳しく見る。恨む気持ちは忘れない。一方、恨まれた方はなかなか気づかない。それは現代でも、いろいろな所で見られることです。
また、男たちのシーンで、母子家庭に育った男が母の苦労をよく理解していて、しみじみ語るシーンがあって気に入りました。やはり、男のやさしさは親の苦労を知ることを基本としなくてはならないでしょう。親の苦労と恩を知らずにわがまま放題に育っては、一人前の男にはなれないと言えるでしょう。
名作と言われ多くの人を惹きつける時代劇は、いろいいろな人間のこまやかな感情を表現しているものです。
┏ ★緊急告知★ ━━━━━━━━━━┓
┃ とにかく早い者勝ち! ┃
┃https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=2TVDJD+AINPIQ+50+2HENWZ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7295971
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック