2017年12月09日
『鬼平犯科帳4』「おとし穴」
時代劇専門チャンネルでは「さざ浪伝兵衛」という話に続いて「おとし穴」という話が放送されました。
火付盗賊改めの同心・佐々木新助は、妻子がありながら茶店の茶くみ女に誘惑され、肉体関係を結びます。いわゆる「あばた面」で、女にもてたことがなかった新助は、妻をうらぎったという引け目を感じながらも茶くみ女との色欲におぼれます。
長谷川平蔵は偶然、新助と女が連れ立って歩いているところを目撃します。新助の妻は平蔵が信頼を置く与力・佐嶋の姪で、平蔵が仲人となって新助は佐嶋の姪と結婚したのでした。
後日、平蔵はわざと新助に声を掛けます。しあわせそうだな、女房を大事にしているか、と。内心ドキッとする新助。それでも新助は茶くみ女と逢引きを重ねます。
ある日、新助が、女が案内した場所で女と抱き合っていると、その最中に男が現れます。そして女の正体が明かされます。女は盗賊の女房だったのです。
このことが知れたらどうなります? と新助は男に脅され、結局、盗賊一味に火付盗賊改めの内部の情報を漏らします。
盗賊一味は火付盗賊改めの警戒網をかいくぐって(新助の情報により)商家に押し込み、いわゆる「急ぎばたらき」(無理やり押し込んで家人を脅し殺し金品を強奪する)を行っていきます。
脅されながらも女を憎めない新助は、どうするべきか悩みます。
一方、女もやがて新助の情にひかれ、葛藤します。
平蔵は新助の浮気相手が盗賊の一味で情報が漏れているのではないか、と思い当たります。
密偵の伊三次が新助の様子をそれとなく探ります。
新助は女の手を取り、これから長谷川様の所へ行こう、おれは腹を切る、そのかわり、お前には罪咎が無いように嘆願するから、と言います。そうして盗人宿を出ようとしたその時、盗賊一味に見つかります。
実直一途だった男が、もてないことから女に誘惑され、悪人に付け込まれ、弱みを握られる。そこから始まる葛藤。その一方で、盗賊に操られていた愛人の女も一途な男の情に惹かれる。
そこから始まる悲劇が描かれた作品です。
主役はもちろん中村吉衛門さんですが、新助役を中村梅雀さんが好演していました。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7071124
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック