2018年02月21日
藤田まこと主演「新・必殺仕置人」第41話「解散無用」(最終回)
2月20日の午後3時から、BS朝日で藤田まこと主演「 新・必殺仕置人」の第41話「解散無用」が放送されました。
「解散」という言葉があることからも分かるように、最終回です。
この回は伝説的な回と言われるように、壮絶な内容です。
そして、「必殺シリーズ」中で、中村主水(藤田まことさん演じる)が一番かっこよかった回かもしれない、と思えるほどの内容です。
中村主水の裏の稼業の仲間である己代松(中村嘉葎雄さん演じる)が同心・諸岡左之助(清水紘治さん演じる)によって捕まり、諸岡による執拗な拷問を受けます。
壮絶な拷問を行っている諸岡は、仕置人を一掃するためというよりは、なにか、裏にたくらみがあるようです。
一方、江戸の仕置人たちを束ねる組織「寅の会」の元締である「寅」(藤村富美男さん演じる)は「寅の会」を招集し、会の解散を宣言します。
念仏の鉄(山崎努さん演じる)は驚き、異を唱えようとします。がそれ以上に反発したのが、「寅の会」に属する殺し屋の辰蔵(佐藤慶さん演じる)でした。
「それでは、「辰の会」を作ってもいいんですね?」
辰蔵は念を押します。
辰蔵は動き始めます。念仏の鉄を「辰の会」に引き入れようとします。
そして、実は辰蔵と諸岡とが裏でつながっている、ということがドラマ上で明らかになります。
寅は責任を感じ、己代松を救うために諸岡のもとへ行きます。しかし諸岡の狙いは寅の逮捕ではありませんでしたから、己代松は救われません。
己代松の拷問は続きます。その結果、正気をうしない、廃人となってしまいます。
そして寅は辰蔵の手下により殺され、念仏の鉄は単身、辰蔵一味のもとへ行きます。
辰蔵を殺す目的は果たせず、念仏の鉄は辰蔵の手下たちに押さえられ、身動き取れなくなり、ふいごで燃え盛る火の中に右腕を入れられます。
なんとも凄まじいシーンで、鉄の右腕が黒焦げになってしまいます。
この時点では、中村主水の正体は諸岡や辰蔵には知られていません。念仏の鉄や己代松の仲間の三人目に、剣の使い手がいる、ということだけしか知られていません。
主水はいったん中村家へ戻り、せん(菅井きんさん演じる)とりつ(白木万理さん演じる)に「離縁してくれ」と言います。中村家の家風に合わぬ不詳の身で、しかも、「種なしかぼちゃ」だから、自分を離縁して、また新たに婿養子を迎えてくれ、という。その家族への申し渡しは結局、死を覚悟して諸岡や辰蔵を始末しに行くという決意を秘めたものでした。
死線をくぐりぬけてきた仲間たちの恨みをはらすためなら、家族との縁も切る。
そうして敵地へ乗り込む主水。
必殺シリーズ中の、というより時代劇中でも屈指の凄まじい殺陣シーンが展開されます。
それはチャンチャンバラバラと形式だけの殺陣ではない、怒りと覚悟のこもった、文字通りの「必殺」の剣さばきでした。
そして己代松の仲間・正八(火野正平さん演じる)や「おてい(中尾ミエさん演じる)」は己代松の手をかり、彼の武器にて彼の無念を晴らします。
さらには、鉄は辰蔵に刺されながらも辰蔵の命をとります。
そうして盛り場へとふらふら歩き、女郎屋へ入り、女郎を抱いた布団の中で……。
と、伝説的なシーンで終焉を迎えます。
この回はストーリー展開といい、拷問シーンのすさまじさといい、佐藤慶さんらの悪役ぶりと言い、藤田まことさん、山崎努さん、中村嘉葎雄さんの演技といい、さまざまな点が時代劇ファンをうならせるものとなっています。
蛇足ですが、拷問を受けた後の己代松の表情が、中村嘉葎雄さんの兄、萬屋錦之助さんにそっくりに見えました。
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