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2018年02月20日

加藤剛主演「大岡越前」第6部15話「大岡越前を殺せ!」







 2月19日の午後9時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、加藤剛主演「大岡越前」第6部15話「大岡越前を殺せ!」が放送されました。
 物騒なサブタイトルですが、タイトルが内容を示す通り、忠相(大岡越前)が殺し屋に命を狙われるのです。
 殺し屋は忠相が夜、一人で外出した時に襲ってきました。
 槍で鋭く突かれ、防戦一方の忠相。次の場面では大岡越前が刺客にやられ、重体だ、という騒ぎになります。
 実は、これは殺し屋を雇った者を欺くための手段で、忠相は怪我など負っておらず、養生所に運び込まれたのは殺し屋のほうでした。
 殺し屋は忠相に襲い掛かって槍で突きまくった時に、咳き込み、血を吐いて倒れたのです。つまり労咳だったのです。
 そして、殺し屋の元締が登場します。なんと、「大岡越前」のドラマ中で「仕事人」という名称が出てきます。
 大岡越前が「仕事人」に襲われたということです。
 「仕事人」なる裏の稼業が本当に存在したのでしょうか?
 池波正太郎氏の小説「仕掛人・藤枝梅安」シリーズがヒットして、緒形拳さんや林与一さんが出演したドラマ「必殺仕掛人」が制作されました。それがヒットして、第2弾として「必殺仕置人」が作られ、第3弾として「助け人走る」が作られました。
 以後、第4弾で「暗闇仕留人」、第5弾で「必殺必中仕事屋稼業」が制作されます。
 「仕事屋稼業」は「仕事人」ではありません。
 第6弾が「必殺仕置屋稼業」、第7弾が「必殺仕業人」、第8弾が「必殺からくり人」です。「必殺仕事人」という名称が登場するのは第15弾になってからです。
 上記の名称のほかにも、「商売人」「仕舞人」「渡し人」「仕切人」「橋掛人」「剣劇人」などの名称が登場します。
 つまり「仕事人」で統一されているわけではないのです。
 「仕掛人」というのは池波正太郎氏の造語だと言われます。
 殺し屋とか暗殺者を呼ぶのに「××人」という名称で呼ばなかったからこそ、池波正太郎氏が「仕掛人」と名付け、それがうけたからこそ次々にドラマが制作され、池波氏の原作があるからこそ次々に名称をかえたと思われます。
 それで考えられるのは「仕事人」という呼び方が江戸時代にはなかった、という事です。あればその呼び方で統一されていたでしょう。
 「必殺シリーズ」中でも「その存在をしめす記録・古文書の類は現存しない」というようなナレーションがあります。
 それなのに「大岡越前」のドラマの中で「仕事人」の名称が使われるのがなんとも奇妙で面白い、と思いました。

 さて、「仕事人」に狙われた忠相はどうなるのか?
 相手は忠相が大岡越前であると知って襲ってきた。では、依頼した(元締に)相手は誰なのか?
 労咳の仕事人は養生所に入ってどうなるのか?

 罪人として裁かれるべき者が労咳で、養生所にて看護を受け回心」し、というストーリーは以前にもありましたが、それとはまた一味違った展開になります。






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