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2017年11月29日
自己啓発にハマったA美@ 再会と彼女の怒り
更新が遅くてすみません。
ネット環境が整わず、子どものイベントもいろいろと重なってしまいました。
マイペースな子育てブログを立ち上げたつもりだったのですが、
すっかり「反自己啓発」の日記になってしまいました・・・
ただ、いつも本当にたくさんの皆さんが見てくださっているようで
「あ、またアクセス数が増えて嬉しい」
「・・・のに、ずっと書いてなくて申し訳ない」
という繰り返しです。
コメントに体験談を送ってくださる方や、
非公開でしたがセミナーの情報をくださる方もいます。
励みになりますし、本当に書いてよかったと思っています。
ご期待に応えられるかは分かりませんが、
今も苦しんでいる方々の少しでも助けになればと思います。
今後ともよろしくお願いします。
【前回の続きです】
A美のお母さんとの打ち合わせを済ませてから2日後、
A美と都内で会う約束を取りつけました。
「偶然お母さんも上京して来る。しいなきに会いたいみたいだけどいい?」
との返信、こちらの思い通りに事は進みました。
相変わらず、送られてくる写真は口角を不自然に上げ、
自己啓発の教祖様たちとのツーショット。
「不快だから」
この言葉が打てないのは、まだA美が目を覚ますと信じているからです。
どうしてでしょう。
大切な人が何かを信じ、何かのファンになって楽しんでいる。
何も悪いことじゃなくて応援してあげたいような出来事のはずなのに。
それができないことが悔しいです。
A美は家族や周囲をどんどん困惑させていきます。
「預金通帳なんてただの数字にしか見えない」
「子育てに向いてない。泣くなクソガキってノートに書いたら楽になった」
「子供は勝手に育つ。私が苦しんでいると子供も苦しい」
「頑張らなくちゃいけないなんて日本人が植え付けられたエゴ」
なんで、そんなに無責任なことが誇らしげなんだろう。
面と向かって話をすれば分かるのでしょうか。
なかなか眠れず、再会の当日を迎えました。
場所は都内の北部にあるA美の自宅です。
築3年のきれいなタワーマンション。
彼女が子どもを産んで少しして会って以来だから2年ぶりでした。
お互い子どもは保育園へ預けています。
玄関で迎え入れてくれた彼女は以前より濃い目のチークと真っ赤な口紅。
お互い照れくさく、お土産のケーキを渡してから中へ。
教祖様のグッズなどを大っぴらに置いているのかと思いきや
白を基調にしたシンプルなお部屋でした。
キッチンなどに慌てて片付けたであろう痕跡はあり、
まあこれは以前からなので相変わらず。
お母さんが先にお部屋にいらして奥から出てこられたので
2日前に会ったばかりなのに
「お久しぶりです」と二人で演技力を発揮しました。
(緊張していたので記憶がやや曖昧です。
どんな様子だったか思い出しながら書いています。)
リビングでお母さんにお茶とケーキを出してもらって
(A美、自分でやれや・・・)
近況報告や故郷の懐かしいお話などをして。
ですが、あれだけフェイスブックやラインが自己啓発の話で満載なのに
子どもの保育園の話やママ友の話ばかりを嬉しそうにしてきます。
あれ・・・ふつうに暮らしてるし、これは心配ないんじゃないの?
そう思えてしまうほどでした。
2時間ぐらいしていると、ついに話題も尽きてきました。
ここで、つい待ちきれなくなったのは他ならぬお母さん。
「最近、A美の様子がおかしくてちょっと心配だったのよ」
ああ、そんなストレートでいくの。
いや・・・でも逆にいいかもしれないな。
ずいぶんと和やかなムードだったし
「ええ? 何よもうー。なんも心配ないよお母さんウフフ」
そう言ってくれるだけで、もはやこの娘を想う親心は癒され
半分以上は解決するんじゃないの?
さて。
では、この話の振り方の結論を書きます。
NGでした。
もうここは初めての太字です。
「せっかく久しぶりに来てくれた友達の前で何を言うの!」
A美が怒ってしまい、場の空気が凍りました。
「いや・・・実はそれはこっちも心配しててさ
LINEとかフェイスブックとか様子が前と違ってきたし」
耐えきれずお母さんを救おうとした私の追撃も、
彼女の怒りに油を注いでしまったようでした。
「私は自分のやりたいようにやってるし、何も悪くないでしょう!」
大きくなる声に、お母さんがうろたえはじめています。
「悪くないよ。全然悪くない。
でもそれはあなたが一人暮らしだった場合であってね」
いや、お母さんそれは早い。
そんなお説教ムードは出さないほうが・・・
お母さんの言葉が引きがねになったように
A美が怒鳴りながらも語り始めました。
「私はぎいさん(仮)の本を読んで楽になったし、
自由に生きている夏ちゃん(仮)やラッキーちゃん(仮)に憧れていて、
本を出したり講演をしたりして、苦しんでる人に話してあげたいの」
「セミナーに行ったりするのは勉強のため。そこで人脈を作れば
その人たちから客さんをまわしてもらったりもできるでしょう」
私たちがセミナー通いに言及する前に自ら切り出しました。
聞けば、以前からセミナーなどに通っていることは隠していて
料理教室に通っているという嘘が旦那さんにバレたとき
ずいぶんとケンカをして離婚を切り出されたとのことでした。
そのこともいずれA美から私たちに相談をしたかったのでしょう。
「誰も分かってくれない。正論ばかり言って。
誰が正しくて誰が間違っているとかないでしょう。
むしろこの状況がおかしい。放っておいてくれたらいいのに皆すぐ止める。
苦しんだことがないから気持ちが分からないんだ!」
今にも泣きそうなA美の剣幕に
どんな表情をしていいか分からない私。
穏やかに導きながら
お母さんと二人同時に「ちょっとおかしいかも」と言って
「そうなのかな」とやんわり思わせたかったところですが、
そういう感じでもなくなってしまいました。
じっくり主張させたほうがいいかなと、
お母さんと事前に練った作戦は破棄しました。
「まあ落ち着きなA美。お母さんもまずは話を聞きましょうか」
私だけが中立で正義のような言い方に少し恥ずかしくなりました。
あとで一人になってお風呂にでも浸かってじっくり考えれば、
こうしてやや脚色しながらも文章にもできるし
考え抜いてから落ち着いた意見を出せるのでしょうか、
このときはひとまず「聞くこと」に専念しようと思ったのです。
A美が感情をあらわにしたこと。
これも、今にして思えば、A美自身もどこかに違和感があって
パートナーにも責められて後に引けないほどのめり込んだ自分を
実は客観的に見ることができている証明かもしれません
やっぱり最後は家族やお母さんの、そして私の心配も分かってもらえたら・・・
長くなってしまいました。
次回はできるだけ短いスパンで続きを書きだめて、更新します。