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2017年11月15日
私たちの戦いに向けて
しばらく間を空けてしまいすみません。
この期間にもたくさんのアクセスがあり、
気にしてくださっているんだなと嬉しかったです。
あの後、いろいろなことがあり過ぎて、私自身も疲れ切ってしまいました。
ですが、順を追って、何度かに分けて仔細を書いていこうと思います。
書くことで、自分自身の気持ちを整理できたり、皆様からの反響で
また違った感情にたどり着くことにも期待しています。
まず、11月2日の午後。
上京してきたA美の母親に会いました。
60代ではさほど高齢とも言えませんが、以前よりやつれているように感じました。
娘のことで不安な気持ちも抱えていたのでしょう。
皇居の周囲を少しだけ散歩して、少し落ち着いて話せるように配慮しました。
話し合いの場所は日比谷公園近くのカフェ。
まずは自分の近況から話し、少しずつA美とのやりとりの様子を聞いていきました。
お母さんは手帳に書いたメモを見ながら私に詳細を話してくれました。
A美からは電話口で
「離婚してもいい。そう思えたので離婚する決心をした」
「お金は使わないと入ってこない。通帳の数字をもう気にしない」
「自分は子育てには向いていない。子どもを可愛いと思えなくてもいい」
「リーディングができるようになったので、募集をはじめてみる」
「すべてはうまくいくようにできているからまず行動して自分を信じて進むだけ」
ざっとこのように言われたそうです。
お母さんはA美が何を言っているのかほとんど理解できずに、
「誰かに相談したのか。たとえば友達の・・・」と私の名前を出したそうです。
ですが、返ってきた名前は、今ハマっているその自己啓発の先生や、
調べるとどう考えても怪しい宇宙系のセミナーの講師の名前だったとのこと。
昔からよく言えば大胆な行動派。
悪く言えば思い込みが激しい単細胞(悪く言いすぎか・・・)のA美。
そんな性質を見抜かれて絡めとられてしまったのだろうと
お母さんもよく理解しておられたようです。
「自分の育て方が・・・」と分かりやすく落ち込んでいる様子。
私はA美があまりお母さんとうまくいっていないことも感じていました。
ラインで「母の呪縛を解く」と物騒なことを言っていたことを思い出しました。
「セミナーに殴りこみに行き、その教祖と話し合いたいと思っています」
お母さんがあまりに真剣にそう言うので驚きました。
慎重になだめ、
「A美を交えてまずは事情を聞くことにしましょう」
そう伝えました。
話し合いは休憩を挟みながら
私が保育園にお迎えにいくリミットぎりぎりの3時間半にも及びました。
お母さんは時折メモをとりながら、私の説明に耳を傾けてくれました。
・規模を増してきたその自己啓発セミナーの軽薄さ
・公の認可などがない自己流の心理学であること
・歌やタレント性を前面に出し、ブログでの相談にもまともに応じていないこと
・何が起きても最後には必ず自己責任として見捨てられると思われること
そして確実にA美の目を覚ますために
「感情論や短絡的な行動は必ず失敗します」と説明しました。
たとえばカルト宗教などから家族を助け出した事例などを読むと
やはり同じようなことが書いてあります。
最終的には本人に気付かせるしかないのです。
洗脳された人を無理やりに引き剥がすことを思い浮かべるとき、
実体験でなくてもその臨場感を持って危険性が理解できる気がします。
お母さんも分かってくれたようでした。
では「奪還」に向けて具体的にはどうしていくか。
まず2日後、お母さんがA美といるとき
(今お母さんが先乗りして状況していることをA美は知りません)
偶然を装って私からもラインで会わないかと誘ってみて
「私も久しぶりにお母さんと会いたい」と告げる。
この要領で3者面談に持ち込むことにしました。
2人とも自己啓発などのことは知らなかったように振る舞い、
「その主張はおかしくないか」と同時に言えるタイミングを計ろうと。
「こう言われたらこう返す」「こうなったらこうする」と
細かく作戦を練りました。
これはお母さんと私とA美との戦いなんだ。
もしかしたら友情や家族の愛も再認識してくれるかもしれない。
感情のぶつかり合いになって、時間がかかってでも・・・
お母さんを落ち着かせるために具体策を並べたつもりでしたが
私にも妙な高揚感がありました。
このときの私は、きっとうまくいくはずと固く信じていました。