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2021年08月20日

咳や痰に効く漢方の市販薬のおすすめを紹介!!!






まずは漢方治療の向き不向きを確認


咳やたんといった症状は、漢方治療によって改善できる事が多いものです。
ただしこれらの症状が現れる呼吸器系の病気には、西洋医学による治療が必要なものもあるので、その鑑別は大切です。
例えば、結核、肺がん、肺炎などは、西洋医学による治療が必要です。
これらを見逃さないために、必要に応じて胸部エックス線検査なども行われます。
高齢者は、風邪から肺炎を起こしやすく、高熱や激しい咳などがみられない事も多いので、注意してください。
気管支炎や気管支喘息は、漢方治療を考える事ができますが、状況に応じた対応は必要です。
例えば気管支炎でも、細菌感染が関係している場合は、西洋薬の抗菌薬を用います。
気管支喘息では、吸入ステロイド薬、が基本的な治療薬で、激しい発作を起こした時には、気管支拡張薬や点滴などによる治療が必要です。



粘っこい痰か水っぽい痰かが漢方薬を選ぶポイントになる


漢方では、原因を区別せず、呼吸器の症状を、五臓の一つである肺の異常と考えます。
痰や咳の状態、あわせもつ症状、体力などに応じて、薬が選択されます。
粘っこく切れにくい痰がからむよう咳が続く場合に使う漢方薬としては、清肺湯が代表的です。
麻杏甘石湯は体力のある実証の人に向く薬で、一時的な強い席に頓服的に使う事もあります。
麦門冬湯は体力の低下した虚証の人に向く薬で、乾いた咳が続いているような場合に良く用いられます。
一方、薄い水っぽい痰が多量に出るような場合には小青竜湯、似た症状で冷えが目立つ場合には苓甘姜味辛夏仁湯などが用いられます。
さらに冷えが強く、体力が低下した人では麻黄附子細辛湯が用いられることもあります。
これらの漢方薬は、気管支炎や気管支ぜんそくでの咳や痰に限らず、慢性閉塞性肺疾患や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などで同様の症状がある時にも用いられます。




















鎮咳薬の使い過ぎは要注意


咳や痰は、もともと気道に侵入した異物を排除して体を守る防護機構の一つです。
出なければよいというわけではありません。
西洋薬の咳止めには、咳を抑える力が強力なものもありますが、慢性的に痰が多く出る病気では、咳を止めると呼吸が困難になったり、感染を悪化させることもあるので注意が必要です。
高齢者の誤嚥性肺炎などは、必要な咳が出ない人に起こりやすい事が知られています。



咳、痰などの呼吸器症状に用いられる主な漢方薬



主な症状


水っぽい痰、咳、水のような鼻水、喉の痛み、悪寒、発熱



漢方薬


小青竜湯



主な症状


強い咳、のどの痛み、鼻づまり、悪寒、発熱、関節痛



漢方薬


麻黄湯



主な症状


かわいた咳、切れにくい痰、のどの乾燥感



漢方薬


麦門冬湯



主な症状


痰が少ない咳、喘鳴




漢方薬


神秘湯



主な症状


咳、粘っこくて切れにくい痰


漢方薬


清肺湯



主な症状


のどに痰がからむ、のどの閉塞感、抑うつ




漢方薬


柴朴湯



主な症状


粘っこい痰、強い咳、喘鳴、口喝、熱感


漢方薬


麻杏甘石湯



主な症状


水っぽい痰、咳、冷え、胃腸虚弱


漢方薬


苓甘姜味辛夏仁湯



主な症状


咳、のどの痛み、鼻づまり、冷え、倦怠感



漢方薬


麻黄附子細辛湯






下痢の治し方とよく効く薬について


pexels-photo-5712686.jpg




急性か慢性か、原因は何かに応じた対応が必要


食べたものは、胃から小腸を通る間に消化吸収され、残りが大腸に入って、ぜんどう運動によって運ばれながら、水分が吸収され、徐々に便の形を成していきます。
下痢とは、便中の水分量が多くなって、軟便、泥上便、水様便などになる事を言います。
何らかの原因で腸管内の水分が多くなったり、十分に吸収されなかったりすると起こります。
腸のぜんどう運動の亢進が原因で起こることもあります。
下痢には急性のものと慢性のものがあり、原因や対応が異なります。




急性の下痢



細菌やウイルスによる感染性腸炎、薬剤による中毒、食物アレルギーなどが原因で起こります。
このような下痢は、有害なものを排除しようとする生理的な反応で、むやみに下痢止めを使うと病気を悪化させかねません。
治療では、脱水状態にならないように、水分補給を十分に行う事が大切です。
感染症腸炎で症状が重い場合には、抗菌薬を用いる事もあります。




慢性の下痢


がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、甲状腺機能亢進症などが原因で下痢が続くこともあるので、まずはこうした病気がないかを調べる必要があります。
検査で特に原因となる異常がないのに下痢が続くようなら、胃腸の働きの低下や冷え、ストレスなどが原因と考えられ、漢方治療が向くといえます。




漢方では、おなかを温めて腸の働きを整える



下痢は、胃腸の弱い虚証の人に多く見られ、大抵は、おなかが冷えると下痢しやすくなります。
そこで、漢方では、おなかを温めて腸の働きを整える人参湯や桂枝人参湯、真武湯などがよく用いられます。
夏バテで、全身倦怠感を伴う下痢には、清暑益気湯がよいこともあります。
もう少し体力のある虚実間証の人であれば、おなかがぐるぐるなるような下痢には半夏瀉心湯、口の渇きや尿量減少やがある場合には五苓散、発熱やしぶり腹を伴う強い下痢には黄笒湯などが用いられます。
























下痢に用いられる主な漢方薬


特徴的な症状


疲れやすい、倦怠感、食欲不振


漢方薬


補中益気湯






特徴的な症状


疲れやすい、倦怠感、食欲不振、夏バテ、夏痩せ



漢方薬


清暑益気湯






特徴的な症状


発熱、腹痛、しぶり腹、急性腸炎


漢方薬


黄笒湯






特徴的な症状


みぞおちの痛み、吐き気、おなかがグルグル鳴る


漢方薬


半夏瀉心湯






特徴的な症状


口の渇き、吐き気、尿量減少、むくみ、頭痛



漢方薬


五苓散






特徴的な症状


冷え、胃もたれ、吐き気、みぞおちの痛み、食欲不振



漢方薬


人参湯





特徴的な症状


冷え、胃もたれ、吐き気、頭痛、みぞおちの痛み、食欲不振



漢方薬


桂枝人参湯






特徴的な症状


泥状便、水様便、消化不良、食欲不振


漢方薬


啓脾湯





特徴的な症状


冷え、全身倦怠感、めまい感、むくみ、尿量減少


漢方薬


真武湯





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