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高坂圭
フリーランスの放送作家・脚本家、コピーライター として活動し、33年目を迎えました。 最近は、物語プランナーとして、ストーリーの力で ビジネスをアップするクリエイターとしても活動しています。
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2023年05月18日

一気読み 「ボダ子」 赤松利市

すごい小説家がまた現れた。

62歳でデビューした筆者の

4作目らしいが、僕は初めて。



35歳で起業し年商十億円を

超える会社の社長、大西浩平と

境界性人格障害(ボーダー)を

持ち自傷行為を繰り返す娘の

物語。



本の惹句が、

「二、三日のトラウマ覚悟でお読みください」

というだけあって、なかなかに濃厚、濃密な

ドラマ。

例えていうなら、中上健次や車谷長吉の文体で

企業や被災地の闇というブラックなストーリーが

展開されていくという感じかなぁ。



人間が切羽詰まったときにどんなことを思うのか、

どんな風に人は動いてしまうのか、が

克明に描かれてて、息苦しくなってきます。

そのリアリティは半端じゃない。

実社会の表も裏も知り尽くした63歳だから

こそ書けた、文字通り作者が魂で綴った小説。



赤松利市。

これから本屋でこの名前を見たら、真っ先に買おう。


ボダ子 (新潮文庫) [ 赤松 利市 ]

価格:781円
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