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高坂圭
フリーランスの放送作家・脚本家、コピーライター として活動し、33年目を迎えました。 最近は、物語プランナーとして、ストーリーの力で ビジネスをアップするクリエイターとしても活動しています。
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2023年08月05日

二度目の鑑賞  「香川一区」


立憲民主党の小川淳也議員を
17年間追いかけた
傑作ドキュメント
「君はなぜ総理大臣になれないのか」
の続編。
僕は映画館で観て、今回アマゾンプライムで
二度目の鑑賞。

もう10年前ぐらいになるだろうか。
「選挙」をテーマに映画を作ろうとしたことが
ある。
取材もし、結構綿密なプロットも書いた。
でもこのドキュメントを改めて見て、
作らなくてよかったとつくづく思った。
だってこんな面白いドラマ、脚本に書く
自信、僕にはないもん。

四国新聞、西日本放送を牛耳る平井一族の御曹司、
平井卓也氏(自民党)と東大を出て総務省に
入ったが政治を志し、エリートの道を捨て、
今でも家賃4万7千円のアパートに住む
パーマ屋のせがれ、小川淳也(立憲民主党)。

これまで2003年の初出馬から1勝5敗の
惨敗で、比例復活当選してきた小川。
今度こそと臨んだ選挙で、新たに維新の新人が
突然立候補を表明する。
このままでは票が割れる。
小川は勢い余って新人に立候補をやめて欲しいと
お願いに行くが、その行動が炎上を巻き起こす。

一方平井はデジタル大臣を務めていたが、
度重なる不祥事が続き、退任。
今までは違う逆風にあせり、
「あんなPR映画で出てきた候補者に政治を
任せられない」と言い放つ。
「PR映画といういい方はない」と怒りを本人に
ぶつける大島新監督。

映画には他にも多くのアクシデントを映し出し、
小川の娘や妻、父母の家族愛と支持者の熱い
想いを描いていく。
これらのシーンになると何度も涙が滲んだ。

疑惑、情熱、議論、怒涛、矛盾、悔恨、虚実、
正義、諸悪。
さまざまな言葉で形容したくなる
選挙戦の実態。
果たして有権者が下した判断は……。

あー、やっぱりこんな話、僕にはとても
書けない。
155分。全く飽きないドキュメントです。



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