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高坂圭
フリーランスの放送作家・脚本家、コピーライター として活動し、33年目を迎えました。 最近は、物語プランナーとして、ストーリーの力で ビジネスをアップするクリエイターとしても活動しています。
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2023年05月31日

軽やかで、深い一冊。「いつも同じお題なのになぜ落語家の話は面白いのか」 立川談慶 ’


タイトルにまず惹かれました。
うまい、ですよね。
「ほんと、ほんと、なんでだろう」と
身を乗り出してしまいます。

仕事柄、人様に出演をお願いしたり、
プロジェクトのプレゼンをやったり、
コミュニケーションがすべての基本みたいな
生活をしている僕にとって、これまでも相当数
会話術の本は読んできましたが、この本は
さすが現役の噺家さん、軽やかで読みやすい
語り口の中に、なるほどと深くうなずく
深い真実がたくさん散りばめられています。

独演会を開けるのは落語家の名誉。
けれどそこだけに満足していては志が低い。
一般の人にもこの「独演会名人」が増えて
いるのではないか。
「同世代とは上手く話せるが、年上や異性に
はうまく話せない」という人が多くなって
いるのではないか。
いやー卓見です。

もうひとつ僕が感じ入ったのは、
「聞く能力が高い人は攻めるように聞く」と
いう指摘。
聞き上手というと受け身=消極的という
イメージがあるが、それは違う。
「偉大なる発信者は偉大なる受信者である」
師匠談志がそうだった。
凡人のようにただ漠然と聞き流すという
消極的な姿勢ではなく、
「そこから発信者の本質や裏側の闇、尖って
いる部分などプライスマイナス一切合切を
すべて吸収してやるという気迫に満ちた
積極的な姿勢だった」

それを踏まえたうえで著者は、
「会話は、結論を求めるためにあるものではない。
会話で大事なのは、スマッシュではなくラリーだ。
むしろ一番大事なのは、相手にスマッシュを打たせる
ことだ」と記す。
見事です。

ではどうすれば「独演会名人」から脱却できるのか、
聞く能力を高めるにはどうしたらいいのか、
この後、目からウロコの会話術が丁寧に書かれて
あるんですが、それはぜひ買ってみて(笑)。 



いつも同じお題なのに、なぜ落語家の話は面白いのか [ 立川談慶 ]

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感想(1件)



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