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2017年03月11日

着物を作って分かったこと、色々。

IMG_20170311_175934_471.jpg
sousouの洋服生地から着物を作ってみました。
図書館から浴衣の作り方や和裁の本を色々借りて、製作。
ちゃんと和裁で全て手縫いすれば、大変時間がかかるし、うまく出来る自信もなかったので、殆どミシンで縫い、縫い目を見せたくない裾などは裁ほう上手という手芸用接着剤で作り上げた。(共襟はちゃんと本ぐけしました。居敷当て、肩当て、内あげもしてます!)


作務衣を作った後にこれなら着物も作れるな、と思って生地を5m買ったのだけど、想像以上に難しかった。

襟と袖以外は真っ直ぐ縫えばいいだけだと思っていたのに、そうじゃないんですね。
ご存知ですか?着物は真っ直ぐじゃないんです。
袖つけ部分は斜めになってるんです。

それを理解するのに、相当時間がかかりました。

そんなこんなで5日ほどで完成しました。
ちゃんと縫ったら倍の日数はかかったでしょうが、6月公演に配役されて、そのお勉強をしたいし、ライブの練習、今月のオリジナル曲製作もあり、そんなに時間はかけられない。けど、4月に着たい。
こればっかりに時間をさけられないので、この方法で製作したのですが、これで分かった事があります。

それは「そう見えればそれでいい」という事。

僕が全て手縫いでやったかどうかを待ちゆく人は気にしない。それ以前に手作りかどうかすら気にしない。「派手な着物だなぁ」くらいでしょう。
(僕としては「私も着物着よ!」と思ってくれたら嬉しいのだが、そこまでは求めすぎかな。)

作り手は細かい事を気にし過ぎて大切にしなければいけない所、事柄に盲目的になる傾向がある。
演技においては、自分の役、その作りばかりでそのシーンに、その芝居にとって必要な演技になっていなかったりする。
今後、注意したいところだ。


そしてもう一つ。

僕は演劇の他に音楽をやったり落語をやったり、バレエレッスンに行ったり、今回みたいにお裁縫をやったりしているが、よく「芝居以外の道に進んだら?」と言われる事がある。
当人としては軽い気持ちで仰るのだろうが、受け止める僕は複雑だ。

だけど、今回分かりました。
「色々出来ないと役者は出来ない、のじゃないか。」


よく「役者は色んな役を演じるから、どんな事も勉強になる。」というが、それとはちょっと違う。

役者が本番の舞台に立つ時、その前に台本をもらい、その本について勉強して、役作りを考えて、演出家、共演者と本読み稽古をして立ち稽古をして、本番を迎える。
その本番では相手役は勿論、劇場空間の把握、客席への意識など同時にやっている事はたくさんある。

これだけの事、芝居だけやっていて対応出来る事ではないと思うんです。


子供の頃、僕の周りにはスポーツ万能な友達ばかりでした。
野球部の友達はスキー、バスケ、どれもうまくて、僕はどれもみんなより下手でした。
多分みんなはスポーツのコツを掴んでいたんでしょうね。
皆さんの周りでもどうでしたか?
一つのスポーツで優秀な人は、どれも出来ていませんでしたか?

同じような事が演劇でもあると思うんです。

芸事には言葉にするのには難しい“共通項”があると思っていて、僕はその“共通項”で色んな事をやっているだけなんです。

そして今回も芝居に繋がる発見があった。


だから芝居以外の事をやった方が良いと思うんです。

…が、説得力不足ですよね。


その証明は劇場でお見せしますので、6月はお見逃しなく!
詳細はまた今度。




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