数日ぐうたらしている間に暴力装置についてあちこちのブログ、ツイッターで発言が出てしまい、かなり遅れ馳せながら、
一応政治学科卒のものとしてひとこと。

もういろいろな人が指摘してますが、

暴力装置は
マックス・ウェーバーという社会学者が唱えたもので、
近代国家は警察や軍事力（暴力）を
国土の中で独占的に行使すると言い、
その警察や軍隊を暴力装置と言った。

一方で政府が合理的に統治しているわけだが、
それではコントロールできない場合は
有無を言わさず警察なり軍隊が実力行使する。

もし政府の決めたルールをだれもが守り、
外国からも干渉されないのであれば暴力はいらないんだけど
実際はそんなわけにはいかなくて暴力をもっているわけであります。

でも暴力が暴走しちゃうと大日本帝国とかミャンマーみたいなことになるわけで、
ちゃんと管理しましょう、というのがシビリアンコントロール（文民統制）なわけです。

たしかに、自衛隊の式典で来賓が民主党批判をしたから
政治的発言するやつを呼ぶな、というのは不適切だと思うけれども、
暴力装置という言葉自体はおかしな言葉ではないんです。

むしろ「暴力装置」だけで反応しちゃった野党議員やメディアの不勉強さのほうが、
問題にされるべきだと思います。


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追記：
今日(11/19)の産経の社説がひどい。
ウェーバーとか学術的な言葉が全く出ていない。