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2024年01月11日
勝手に小説『扉と中年男性と運5』
ーー音楽の扉ーー
アミカと別れた後、正夫は少し歩いてゆめのねが言っていたクワの葉が生えている場所にたどり着いた。
しかし、そのクワの葉は、正夫の身体よりもはるかに大きい葉っぱだった。
「これ、どうやって切り取ろう。」
少し悩んでから、クワの葉の茎部分を殴ってみた。
少しへこんだが、なかなかの重労働のようだ。
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「しょうがない。葉っぱにぶら下がってみるか。」
そういうと、正夫は葉っぱの先端まで登っていき、その上で勢いをつけてぶら下がって見た。
すると、少し茎のほうから『グギッ』という音が聞こえた。
「よ〜し。いいぞ!このまま茎から折れてくれ。」
と言いながら、なんども勢いをつけて、葉っぱの先端でぶらぶらした。
何十回揺らしたか分からないが、ふとうまいことに、茎の先端が千切れて、クワの葉を取ることが出来た。
「そういえば、ゆめのねさんは2〜3枚欲しいと言っていたなぁ。こりゃ大変だぁ。」
と思いながらも、何故かこの作業が楽しく、顔が笑ったまま作業を続けた。
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「よし!3枚目をゲットしたぞ!早速ゆめのねさんのとこに戻ろう。」
と、取った3枚のクワの葉の茎部分を持って、引きづりながら戻ろうとした。
しかし、やはり3枚ともなるとかなりの重さになっていて、結構体力が必要だった。
なんとか、ゆめのねの音楽を聴くためだと、自分に言い聞かせながら、正夫はクワの葉を引っ張り続けた。
齢58歳で、腰痛にも体力的にも老人になっていたのに、なぜか今は若者のように体力に満ちて、力強くクワの葉を引っ張る事が出来ていたが、それに正夫は気が付いていなかった。
そうして、辺りはもう日が暮れそうなくらいの夕方になっていたが、なんとかゆめのねのもとにクワの葉を持ち帰ることが出来た。
「おかえりなさい。りっぱなクワの葉を取ってきてくれましたね。」
「このクワの葉に見合う最高の音楽を奏でないといけませんね。」
というと、ゆめのねは、きれいな羽を両側いっぱいに広げ始めた。
「それでは、今宵最高のゆめのねの音楽を、お楽しみくださいませ。」
そういうと、なにやらきれいな音楽が始まった。
それは、最初に聞いた「チョン、ギース。」のような鳴き声ではなかった。
そして、前奏が始まった後に、ゆめのねが歌い始めたのだ。
なんとも美しい声で、心落ち着く音楽なのだろうか。
周りを見渡すと、他の虫たちも近寄ってきていた。
その歌声は、聞いているものの心を揺さぶり、とっても暖かい気持ちにしてくれる歌だった。
正夫は目をつむり、その歌に酔い茂っていた。
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すると、歌っているはずのゆめのねから自分に話かけてきたように思えた。
「あなたは、一生懸命働く事が出来て、初めてあった人にも親切にすることが出来ました。」
「元の世界で何があったかわかりませんが、私たちと出会えたことは、きっと運がよかったと思います。」
「なので、元の世界に戻っても、頑張って生きて行ってくださいませ。」
このゆめのねの言葉を心で聞いた気がしたと思ったら、なんだか暖かい気持ちになり、目を瞑ったままなので、目の前が暖かい光に包まれて行った。
>> 『帰還の扉』に続く
アミカと別れた後、正夫は少し歩いてゆめのねが言っていたクワの葉が生えている場所にたどり着いた。
しかし、そのクワの葉は、正夫の身体よりもはるかに大きい葉っぱだった。
「これ、どうやって切り取ろう。」
少し悩んでから、クワの葉の茎部分を殴ってみた。
少しへこんだが、なかなかの重労働のようだ。
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そういうと、正夫は葉っぱの先端まで登っていき、その上で勢いをつけてぶら下がって見た。
すると、少し茎のほうから『グギッ』という音が聞こえた。
「よ〜し。いいぞ!このまま茎から折れてくれ。」
と言いながら、なんども勢いをつけて、葉っぱの先端でぶらぶらした。
何十回揺らしたか分からないが、ふとうまいことに、茎の先端が千切れて、クワの葉を取ることが出来た。
「そういえば、ゆめのねさんは2〜3枚欲しいと言っていたなぁ。こりゃ大変だぁ。」
と思いながらも、何故かこの作業が楽しく、顔が笑ったまま作業を続けた。
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「よし!3枚目をゲットしたぞ!早速ゆめのねさんのとこに戻ろう。」
と、取った3枚のクワの葉の茎部分を持って、引きづりながら戻ろうとした。
しかし、やはり3枚ともなるとかなりの重さになっていて、結構体力が必要だった。
なんとか、ゆめのねの音楽を聴くためだと、自分に言い聞かせながら、正夫はクワの葉を引っ張り続けた。
齢58歳で、腰痛にも体力的にも老人になっていたのに、なぜか今は若者のように体力に満ちて、力強くクワの葉を引っ張る事が出来ていたが、それに正夫は気が付いていなかった。
そうして、辺りはもう日が暮れそうなくらいの夕方になっていたが、なんとかゆめのねのもとにクワの葉を持ち帰ることが出来た。
「おかえりなさい。りっぱなクワの葉を取ってきてくれましたね。」
「このクワの葉に見合う最高の音楽を奏でないといけませんね。」
というと、ゆめのねは、きれいな羽を両側いっぱいに広げ始めた。
「それでは、今宵最高のゆめのねの音楽を、お楽しみくださいませ。」
そういうと、なにやらきれいな音楽が始まった。
それは、最初に聞いた「チョン、ギース。」のような鳴き声ではなかった。
そして、前奏が始まった後に、ゆめのねが歌い始めたのだ。
なんとも美しい声で、心落ち着く音楽なのだろうか。
周りを見渡すと、他の虫たちも近寄ってきていた。
その歌声は、聞いているものの心を揺さぶり、とっても暖かい気持ちにしてくれる歌だった。
正夫は目をつむり、その歌に酔い茂っていた。
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すると、歌っているはずのゆめのねから自分に話かけてきたように思えた。
「あなたは、一生懸命働く事が出来て、初めてあった人にも親切にすることが出来ました。」
「元の世界で何があったかわかりませんが、私たちと出会えたことは、きっと運がよかったと思います。」
「なので、元の世界に戻っても、頑張って生きて行ってくださいませ。」
このゆめのねの言葉を心で聞いた気がしたと思ったら、なんだか暖かい気持ちになり、目を瞑ったままなので、目の前が暖かい光に包まれて行った。
>> 『帰還の扉』に続く