2014年06月19日
碇登志雄の歌〜あやめ
筑前と筑後の境、小郡市花立山の麓に花菖蒲を見てきました。
ショウブはサトイモ科の多年草で「尚武」にちなんで端午の節句に用いる。万葉集ではアヤメグサ(菖蒲、蒲草、昌蒲)とある。
大伴家持の歌(八・14790)
ほととぎす待てど来喧(な)かず菖蒲草(あやめぐさ)玉に貫(ぬ)く日をいまだ遠みか
一方、イチハツ、カキツバタ、アヤメ(花菖蒲・ハナショウブ・ハナアヤメ)はアヤメ科だ。
花がないのも同然のサトイモ科の菖蒲に「尚武」をかさねて端午の節句に用い、花のあるアヤメ科の「あやめ」には、際立って美しいおんなのイメージにたとえ「綾女」(あやめ)を語源だとする説もある。(参考:『語源辞典(東京堂出版)』)
余談ながら、どれも優れていて優劣をつけがたく選択に迷うことの喩えに、
「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」ということわざがある。
(参考:学研『故事ことわざ辞典』)
碇 登志雄『神幸』より三首
喧噪の灰色じみし日ぐらしの吾が眼にたのしあやめ花咲く
雨はれて緑新らし葉桜のかげなるあやめの花の紫
すが疊吹きてこの座の風涼し池はあやめのはなのこゝたく
(碇弘毅 記)
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