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2018年06月03日

同僚


俺が昔働いてた時の話
俺はその会社の営業部で、毎日のように売込みしまくってたんだよ。 そんな時、ある一軒の家が目についたから、今日はここから始めようと思って、その家を訪ねたんだよ。

インターホン押してちょっと経ったらインターホン越しに、
「は〜い」
って聞こえたもんだから、
「あっ、〇〇会社の〇〇と申します」
って言うと、中から出てきたのは、俺の働いてる会社の同僚だったんだよ。 でも、部署が違うからほとんど話したことなくてそんなに知らなかったんだよ。(ちなみに同僚は女) で、お互いにびっくりして結局同僚に売り込んでも仕方ないなと思って軽く挨拶して帰ったんだよ。 その次の日に、会社でその同僚とあったから、 話でもしようと思って声をかけたら案外明るくて他愛のない話して部署に戻ったら、親しい友人の同僚に、
「お前、あいつと付き合ってんの?」
って聞かれたから、
「はあ?んなわけないだろ」
って返したんだけど、友人によるとその同僚は、 働いてる部署でもどんな人とでも話さないしずっと仕事してるんだそうだ。
「なんであんなに親しげなんだ?」
って友人と二人で首かしげてた、実際ほとんどあったことないし話したこともなかったからなんでだろうと思ってた。 って言っても、その日から徐々に話す回数も多くなって、向こうから話してくれることも多くなったんだよ。 そんなある日、その同僚から、
「今度うちに来ませんか?」
って言われて、とりあえず考えときます、って言ったんだけど結構舞い上がった。(結構な美人) 友人に相談すると、
「それ脈ありじゃね?」
「だよなー!!」
なんて、お互いにふざけてた。 で、結局行くことにして、家に行ったら家の中もすごい綺麗になってていい匂いがしてた。 コーヒーとか出してもらって、別にどこに行くでもなく他愛のない話ばっかしてたんだ。 まあ、楽しい時間もあっという間ですぐ終わっちゃて、帰り際にトイレを借りたんだよ。
その時に、一つ閉まってる部屋を見つけたんだけどそこからなんかひどい臭いがするんだよ。 生ごみみたいな、腐った臭い。 俺はそれを確かめたくてノブに触れたら難なくあいた。
でも正直その時の光景ははっきりと頭に焼き付いてる。 そこには、大量の猫の死骸があった。もう原形をとどめてないくらいにぐちゃぐちゃになってる猫の山。 トイレどころじゃなくて、ものっすごいあわてたけど何とか冷静保ってトイレで用を足してから、戻った。
その後も何とか平静を保ってる状況で、家から出てすぐに走った。 ふと、家が気になってみてみると、リビングの窓から同僚がこっちを見てた、 目が合うとにっこりと不気味な笑顔を浮かべてきた。 次の日、その同僚は会社に辞表を提出したそうだ。何やら、家のことで…という話だった。 友人に
「残念だったな」
と言われたが、ああ・・・と返すのが精いっぱいだった。 自分自身はその同僚がやめた理由がもっと別の何かのような気がしてならなかった。 俺も次の日会社を辞めた。 正直何があるかわからないから、ここから離れようと思って引っ越すことにした、 その日会社を出て、ついあの家のことが気になって行ってみた。 女は外にいたがこちらに気が付かないようにした。その後、家に直行で帰ると、アパートの管理人さんに、
「あなた宛てにこれ渡しておいてって言われたんだけど…」
と、ダンボールを渡された。ガムテープでぐるぐる巻きにされたダンボールだった。
「誰からあてですか?」
って管理人さんに聞いたら
「美人な女の人が持ってきたよ」
と言われた、正直寒気がした、もしかしたらあいつかもしれないし、 そうだとしたら何が入ってるかわからない。でも開けずにはいられなかった。 部屋に持ち帰って、あけると、梱包された瓶のようなものだった。 何だこれと思いながら、取り出してみた。その瞬間思わず瓶のようなものを落とした。
それは、猫のいわゆるホルマリン漬けだった。思わずトイレに駆け込んで吐いた。 あの女には気づかれているようだった。あの部屋を覗いたことをことを…。その瓶は捨てて、さっさと引っ越した。 後々、友人にその女の住所を言うと、女は引っ越したんだそうだ。
今あの家の、あの部屋がどうなってるかは知らないし、知りたくない。 今はちゃんとした職にもつけているので良かったと思う。 あの女はいったいなんだったんだろう。ただ、不思議なのはなぜ女は俺にあそこまで関わったのか全く分からない。 長々とすみません。
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