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2021年10月03日

リスク社会学の観点からマクロに文学を考えるー危機管理者としての作家について9

表2 計算結果
 
A 偏差  偏差2 B 偏差  偏差2 AB偏差の積
4 1.5  2.25 4 1.5  2.25 2.25
1 -1.5  2.25 1 -1.5  2.25 2.25
合計
5  0  4.5 5  0  4.5 4.5

◆相関係数は、上記の公式で求めることができる。
 表2の計算表を公式に代入すると、相関係数 = 4.5/√4.5 x 4.5 = 4.5/4.5 = 1。従って、正の強い相関があるといえる。

 同様に他の作家についても相関係数を計算し比較すると、森鴎外、川端康成、井上靖、小林多喜二、魯迅、トーマス・マン、ハインリッヒ・ベル、ナディン・ゴーディマのデータベースの文系と理系のカラムには、それぞれ正または負の何れかの相関が見られる。別の言い方をすると、読者の購読脳と作家の執筆脳には、一応相関関係があることになる。無論、選択した小説の場面次第で正負の違いは起こりうる。

花村嘉英(2019)「リスク社会学の観点からマクロの文学を考察するー危機管理者としての作家について」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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