スノウと別れたアリスは、敵を求めてライブラリ世界の中を彷徨う。
ここは巨大な森。それぞれのキャラクター達が持ち寄った様々な世界観が融合した奇妙な場所。
巨木の陰からナイトメアが現れる。自我を失った虚ろな目。奴らは乾いた喉を潤したいかのように、他者の命を求める。
アリスは剣を抜く。殺した数を数えるのは、とっくの昔にやめていた。
戦いが舞う不毛な空間、ライブラリ。自分以外の全てが化物であると思ってたその場所で、少女達は邂逅する。
生を束縛されるアリス。正義に囚われるスノウ。
彼女達は出会った瞬間に理解した。お互いの思想が相容れない事を。
そして……作者を復活させる為には、目の前にいる少女を殺さねばならない事も。
奇妙な人形達の声が聞こえる。「キキキ……愉快愉快デス……」「囚われていますね」「作者を助ければ全てが終わると」「信じていマスネ!」
自覚していた。ただ、答えの無い虚空で彷徨う事に耐えられなかったのだ。
だから、私は戦う。たとえこの願いが束縛と呼ばれる感情の化け物だろうとも。
アリスは目覚める。漆黒の中、薄暗い音。血の匂い。
この世界がどこなのかは知らない。だが為すべき事は判っていた。自分を生み出した作者ルイス・キャロルを復活させる事。
そしてアリスは知っていた。その願いを成し遂げる為には他のキャラクター達を全て殺す必要があるという事を。
この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。