斉藤珠樹のパワーストーンコレクション

古くから悪い魔法使いたちは、自分の望みを叶えるために地獄と契約を結んで悪魔の力を借りると言われており、その為に様々な方法が用意されている。ブラッドストーンが用いられるのもその方法の一つで、それは「聖なる本」という魔法書に記されていると言われている。およそ次のような方法である。


まず、地獄の悪魔の誰を呼び出すかを決める。というのは、別にサタンでなくても解決できる問題はたくさんあるからだ。そんな問題にサタンを呼び出すのは失礼である。

儀式の2日前になったら、一度も使ったことのない新しいナイフで、野生のハシバミの木から一度も果実がなったことのない一枝を切り取る。ただし、これは太陽が地平線から昇る瞬間に行われなければならない。それから、ブラッドストーンと2本の神聖なロウソクを手に入れ、誰にも邪魔されずに儀式が行える場所を選ぶ。悪霊は壊れた建物を好むので、廃墟のような場所が好ましい。


場所を選んだらブラッドストーンで床の上に三角形を描き、その二辺にロウソクを立てる。底辺の下には「JHS」（ジーザス＝イエス・キリスト）の聖なる文字を描き、その両側に十字を描く。さらに、これら全体を三重の円で囲む。


これが終わったらハシバミの枝と呪文と要求を書き込んだ紙を持ち、三角形の内側に立って悪魔を呼び出すのである。例えば、ルキフグス・ロフォカルス（世界の財宝と富を管理していると言われる悪魔たちの宰相）を呼び出したいのなら、次のように始める。
「アグロン・テタグラム・ヴァイケオン・スティムラマトン・エロハレス・レトラグサムマトン・クリオラン・イキオン・エシティオン・エクシスティエン・エリオナ・オネラ・エラシン・モイン・メッフィアス・ソテル・エムマヌエル・サバオト・アドマイ。お願いします。アーメン。」


こうすると、悪魔は嫌でも現れない訳にはいかないのだという。