ときどきメジャーなマンガのレビュウなども書いてみます。
先般書いた「鬼滅の刃」の同期というか、同じ週刊少年ジャンプ連載組の「チェンソーマン」です。
第1巻の宣伝コピーはこんな感じです。
「悪魔のポチタと共にデビルハンターとして借金取りにこき使われる超貧乏な少年・デンジ。ド底辺の日々は、残忍な裏切りで一変する!! 悪魔をその身に宿し、悪魔を狩る、新時代ダークヒーローアクション、開幕!」
週刊連載では「第1部・公安編」がすでに終了し、アニメ化決定の話も出ている人気作です。
第2部は「ジャンプ+」で連載開始予定。「学園編」らしいのですが、不安要素が多すぎ。
個人的に思うのは、このマンガが人気を集めるのは如何なものかと。
週刊少年ジャンプはいわゆる「少年誌」ですが、このマンガ、まったく少年を相手にしていません。
場違いにもほどがある。
このマンガが本来掲載されるべき雑誌は、「月刊アフタヌーン」(講談社)です。
あそこならわかる。あそこが本来このマンガの居るべき場所なのです。
それをどこでどう間違えたのか(作者が故意に間違えたに決まっていますが)、よりにもよって「週刊少年ジャンプ」などという陽の当たる大通りをこの作品の発表の場に選ぶとは、いい度胸を通り越して、ど阿呆です。
なんて書いていますが、じつは褒めているのです。それも最大級に。
あの内容、あの画力を持っていれば、「アフタヌーン」でやろうと考えるのが凡人です。
しかし藤本タツキは天才すぎた。というか、ちょっと頭がおかしい。天下の「ジャンプ」で始めやがった。
たしかに「アフタヌーン」だったら「まあまあの話題作」ぐらいで終わっていたと思います。
「ジャンプ」を愛読する読者諸兄に冷水をぶっかけたようなマンガでした。お約束の「解説キャラ」とか「必殺技名絶叫」をあっさり無視するスタイルも貫いているし。こういうのを載せられるのが「ジャンプ」の強みなんだけど、ちょっとお子様には刺激が強すぎる作品でした。
内容の阿鼻叫喚もアレですが、マンガ表現として、映画的なカット割りで時間や空間を自在に切り替えたり、「ものすごく重要なシーン」を平気で省略したりするので、すげえカッコいいんだけど分かりにくい。
コミックスの巻頭にある「前回までのあらすじ」をよく読まないと、前回までの話が理解できない!
じつは今日(2021年1月9日)マンガ喫茶で最新刊の10巻を読んで、いろいろ衝撃を受けてこれを書いているわけなんですけど、内容についてはあまり書かないようにしています。
と言いつつ、10巻における最大の矛盾について理解が至らないので書いてしまいます。
ネタバレなので、ここから先は、未読の人は読んじゃダメ。
マキマさんはなぜ失われた概念・存在について言及できたのだろうか?
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